「GO」

 なんだか久々に日記です。
 といっても、あまりに殺伐とした日々なので、書いても愚痴しかでてこなさそう。愚痴は書いてもつまんないので、他のネタで。
 ・・・といっても、たいしたものがでてこない。日記を書くのも勢いがいるってことだろうか。
 そういえば、昨日テレビで「GO」(行定勲監督)を観た。帰ってきてお風呂入ってテレビつけたらやっていた、なので、残念ながら途中から。でも途中からでもぜんぜん気にならないくらい、映画のなかに入りこめた。杉原(窪塚洋介)が桜井(紫咲コウ)と出会うあたりの前くらいから観たのかな。花魁の高尾(だっけ?)の落語を重ねながら、クラブのなかで桜井を登場させる演出が、けっこうおもしろかった。前半もまたきちんと見たい。
 不思議系美少女の桜井が、杉原を自宅に呼んだ時、桜井のお父さんが出てくるんだけど、映画のなかではこの父親がいちばん気持ち悪かった。自分がどれほど特権的な位置にいるか考えたこともないエリート臭さが漂っておりました。まあ、考える必要がないっていうのが、「特権」なんだけどさ。後半の伏線には、十分なっていたけれど。
 桜井が、在日だとうちあけた杉原を「血が汚い」と拒絶するシーンは、とても重要な場面だろう。それまで互いに下の名前を教え合っていなかった二人が名前を教えるシーンで、あまりにも日本人すぎる名前だから教えたくなかったという桜井に対して、杉原は、あまりにも外国人すぎる名前で教えたくなかったといいかえす。
 言葉は傷つけあう道具になってしまうけれど、そうしてはじめて、次のステップがみえてくる。もちろん、見えてこない場合もあるけれど、それでも、「何も知らない」よりはずっといい。言葉を交わせる距離にまで近づいて、やっと目に見えない境界線があるということに気付ける。映画のなかだけの話じゃないね。
 映画の主張がストレートすぎて、わたしとしては面食らう部分もあるけれども、この分かりやすさは今の時代状況には必要だと思う。重くなりがちなテーマだからこそ、エネルギッシュにスマートに物語られるほうがいい。

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 どうも最近は忙しくて、なかなか日記も書けない状態。いっそのこと12月末まで閉鎖しようかとも思うけど、書きたくなるときもあるかもしれないので、まあぼちぼちやっていきます。
 最近梅田にでると、かならず成城石井のスーパーマーケットによって、何かしら買い込んでくる。といっても、人間って買いこむものもの決まってくるよね。たいていいつも同じ棚に行っては、チョコレート、ハーブティ、チーズ、パンあたりを選んでいる。今日はシリアルとカヌレ、シュケットもついでに買い込む。
 先日胃腸にくる風邪でダウンしてしまい、食欲がなんとなく失せている。カフェインフリーのハーブティが今は欠かせない気分。セレッシャルというメーカーのハーブティを買っているのだけど、5種類のお茶が楽しめるミックスパックで、おトクかも。ひとつひとつのお茶にいろんなハーブが入っていて、味はけっこう複雑でおもしろい。
 ・・・とはいっても、コーヒー大大大好き人間なので、量は減らしてもやっぱり毎日淹れてるのであった。

予告された殺人の記録

Chronicle of a Death Foretold
1987年 仏・伊
監督:フランチェスコ・ロージ
出演:アントニー・ドロン
ルパート・エヴェレット
オルネラ・ムーティ


 ガルシア=マルケスの同名小説の映画化。何よりもこのタイトルがカッコイイのだが、作品の構成もきわめて理知的で美しい。
 「予告された殺人」というのは、被害者以外全員がその殺人の行われる可能性を知っていたにもかかわらず、誰もがその殺人を阻止しえず遂行されてしまった、ということ。むしろ、「殺人が起こるかもしれない」という人びとのある種の期待感が、殺人予告者を真の殺人者たらしめてしまったのではないか、とも思わせてしまうほどだ。
 映画はその日殺害されてしまうサンティアゴ(アントニー・ドロン)が、鳥の糞を大量に浴びるという夢をみるところから始まる。なぜ彼は殺害されなければならなかったのか。それは、結婚初夜に処女でないことが分かり、夫バヤルド(ルパート・エヴェレット)に実家に突き帰されてしまったアンヘラ(オルネラ・ムーティ)が、不義の相手としてサンティアゴの名前を挙げたことによる。この恥をそそぐため、名誉のために、アンヘラの双子の兄弟はサンティアゴを殺してやると町の人びとに吹聴してまわるのだ。
 多くの人が「バカなことはするな」と双子の兄弟を引き止め、あるいは本当にはやらないだろうと思っていたのだが、運命の歯車が回るように、偶然が偶然をよんでサンティアゴを殺すお膳立てが整っていってしまう。
 運命の瞬間、大きな広場に四方八方からこの殺人の成り行きをみようとして人びとが駆け寄ってくる。ぽっかりと空間が開き、そこに何もしらないサンティアゴが登場する。「逃げなさい、殺されるよ!」という悲鳴を聞いてサンティアゴは逃げ出すが、その声に促されるかのように、双子の兄弟はナイフをもって広場に駆け出していく。殺される者と殺す者だけがその空間に踊り出て、悲劇がクライマックスを迎える。息子サンティアゴを匿ったつもりで実は安全な家から締め出していた母は、窓をあけたとたん息子が殺されたこと知り絶叫する。この一連の映像の流れは、息をとめて凝視めてしまうほど流暢で圧巻である。まさにギリシャ悲劇を彷彿とさせるような場面なのだ。
 結局、サンティアゴがなぜ殺されなければならなかったのは、何年たっても分からないままだ。ほんとうにアンヘラの不義の相手だったのかも、当のアンヘラもはぐらかしたままなのである。
 事件の発端になるバヤルドは、肩からさげた皮の鞄に大量の札束をかかえて、ある日ふらりとアンヘラの住む町にやってきた人物である。彼は花嫁を探しにきたのだという。美しいアンヘラを見初めて、彼は彼女の心を得ようと大胆に迫ってくる。彼女の家族とも打ち解け、とんとん拍子でバヤルドの思い通りにいきそうな成り行きにアンヘラは不満を抱き、バヤルドに無理難題をいいつける。バヤルドはアンヘラの言葉をうけて、彼女のほしがる家を買い取ろうとする。この家には亡き妻の思い出ととも老人がひっそり暮らしていたのだが、思い出に値段などつけられないという老人にバヤルドは大金をテーブルにのせて家を売れと迫る。家を売ることを了承した老人は耐え切れずに涙を流すのだが、このあたり、恋する男の傲慢さが本当にうまく描かれていると思った。
 買い取ったその美しい家で、アンヘラとバヤルドは盛大な結婚式を挙げる。人びとに祝福されすべてがうまくいっていたはずなのに、二人の愛はアンヘラの裏切りによって壊れる。バヤルドは町を去る。それからアンヘラは、彼とのたった一夜の思い出を胸に、毎週のように彼に手紙を書きつづけるのだ。
 何年もたち、彼女が老いを隠せぬようになった頃、バヤルドは町に戻ってくる。肩から下げた鞄にはアンヘラからの手紙が何千通も束になって入っている。その手紙がアンヘラの家の庭先にばらまかれる。彼女はそれを見つけ、木陰に佇むバヤルドと再会を果たす。
 アンヘラとバヤルドがなぜこのような試練に耐えて愛をはぐくまなければならなかったのかは、推測するしかない。映画をみるかぎりでは、彼女は不義の相手を想い続けたようでもなく、バヤルドを愛していたと思われる。彼女は自らの意志で何年も手紙を送りつづける。彼は手紙の封を切っていなかった。切らずとも彼女からの手紙が意味するものはわかっていたのだろう。今度は彼女の愛が、彼を引き寄せたのだ。
 アンヘラは、ぬるま湯のような幸福のなかで生きつづけるよりも、自らの手でその幸福を壊して、真実の愛を求めようとしたのかもしれない。自らを破滅させてまでも情熱的な愛を選ぶ女だったのかもしれない。
 サンティアゴへの双子の兄弟の復讐劇が熱いパトスの奔流であるならば、アンヘラとバヤルドの悲恋は、恋の情熱を静かに滲ませてくるような関係である。この対称的な構図も美しい。おそらくもっと多層的・多重的に読み込める物語なのだろう。おもしろい映画である。

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藤野千夜『恋の休日』

 藤野千夜『恋の休日』を読む。
 こういう小説を読むのは久しぶり。マンガを読んでるみたいにさらりと読めるのがうれしい。
 どういう小説をよむにしても、作品に対して等距離をおいて読みたいと思うのだけれど、あまりにも「私」や「俺様」が前面にですぎている作品は性が合わないなあと思う。作家の個性なるものが文面から滴り落ちてきて、読んでいてしんどくなってくるというか。ある程度つきはなした文体で、さらっとしてるけど深みがあるというのがいい。
 で、藤野さんの作品はこの条件を比較的クリアしてくれる。淡々としていて救いがない。覗いてはいけないものを覗いたら、あると思っていた人と人の間の関係性の網の目がぷっつり切れていて、そこから闇がぽっかり開いていた、てかんじかな。人と人との微妙な距離って、ちょっとまちがえるとすぐに壊れてしまう。でも意外とけっこう簡単に修復できるのかもしれない。同じ人とは無理でも別の人となら。
 救いがないとわかっているから、かえって開放感のようなものも感じられるんだろうか。

sweets

 阪急電車の二階にある成城石井のスーパーマーケットは、夜11時まで開いていて、9時には多くの店が閉まってしまうため、ついつい立ち寄ってしまう。手ぶらで帰宅してもいいとは思うのだが、なぜかいつも街に出ると何かを買って帰っている。
 この店でこのまえ、カモミールのハーブティを買った。(これだけじゃなく、蜂蜜だのカヌレだのチョコレートだのも買ってしまったのだが。)ただのカモミールじゃなくて、「ハニー・バニラ・カモミール」。蜂蜜とバニラのフレーバー・カモミール・ティだなんて、この組み合わせの味を想像しただけでも和みそう。最近殺伐とした生活スタイルになってきて、ストレスが徐々にたまりつつあるので、とにかく日々飲むお茶くらいでも潤いたい。
 甘いものはダイエットの敵で虫歯の原因だけど、やっぱり鎮静作用があると思う。体重計を気にしつつ、歯みがきをさぼらず、を心にとめつつ、甘いものを楽しむ時間はけずりたくない、と思うなあ。
 でも甘いものを食べなくても、近所のカステラ工場でカステラを焼く匂いに全身包まれたら、同じような和み効果を得られちゃうのね。この前はチョコレートの匂いが辺り一面に漂っていて、このままここにずっといたい、でも帰らなきゃ〜というジレンマに板ばさみになってました。うちの家までカステラを焼く匂いが漂ってきてくれたらいいのに。

マグヌードル

 夕方ごろにはいつも小腹がすくため、今回はちょっと傾向をかえてマグヌードルを買ってみた。ひとつ食べても100kcalくらいなので、ぜんぜん食べた気のしない高カロリーのおかしよりもかえっていいかもしれない。栄養はなさそうだが、腹持ちがよさそうだ。てなことを考えて、4個セットのヌードルをひとつずつ取り出して食べていた。
 1個目を食べたときは、いつもの調子でマグカップにどばーとお湯をいれてしまい、ものすごーく水っぽいラーメンができた。めちゃまずだった。今度はお湯を半分にしてみた。具も何にもないのが寂しいので、乾燥わかめなどを放り込んでみた。けっこうおいしい。そうやって3つ目も食べた。
 今日最後の1個を取り出してみたところ、「スープ・かやく」と書かれた粉末の袋が4つも出てきた。ラーメン1つに粉末が4つ・・・。
 そういえば昔、焼きそばのインスタントを作ったとき、かやくもソースも全部入れてからお湯を注いで、できあがった代物を前に涙したことがあったなあ・・・と、ちょっとほろ苦く思い出しつつ、粉末にわかめを入れたらわかめスープになるかもと思い、今日のお昼につくってみた。めちゃまずの超うす味スープだった。
 説明書はきちんと読むのが基本です。心しましょう。

冬支度

 頭のなかで「キノコッノコッノコゲンキノコ、エリンーギマイタケブナシメジ♪」の歌がぐるぐる回っていて止まらない。近所のスーパーが改装するとかで品数がすごく減っていて、仕方なく隣町のスーパーまででかけたら、野菜売り場でひたすらこの歌がかかっててプリンティグされてしまったというのがその理由。はっと気がつくとリフレインしている。もういやー。
 今日はこたつをだした。朝から、というより昼まで寝てしまったので、昼からか。こたつを出すために大掃除してしまい、ついでにあちこち掃除しまくってお家はぴかぴか。ここのところ一日のうちに晴れ・曇り・雨・ところにより雷雨が続いていて、不安定な天候だったけど、今日は一日すっきり晴れてくれて掃除日和だった。これであとストーブがでてくれば、完璧に冬支度だ。古典的なストーブを使っているけど、ファンヒーターがほしいなあ。
 こたつでぬくぬくしながらコーヒー飲んで、てれてれと文章を書く。いいご身分だわー。

快適環境まであと一歩

 数日前から急に寒くなった。最初に押し入れから出した暖房器具は加湿器だ。これは暖房器具といえるのかどうか分からないけど、就寝中の部屋の乾燥を防いでくれるし、湿度があるとなんとなく暖かく感じる。とにかく敵は寒さというよりは乾燥。ガンガン加湿しております。次はコタツだなあ。
 新しいハードの環境もだんだん整いつつある。こういう環境設定って、時間ばっかり食って嫌になる。時間をくうのはいろいろ自分仕様にカスタマイズしているから。例のSleipnirというブラウザはかなりカスタマイズできるので、楽しい半面時間が無駄に過ぎていく。アイコンも替えれるものは全部替えたし。あとはスクリーンセーバー、新しいのがほしいなあ、ゴミも多いお気に入りリンクも整理したいなあ、などとやっていると、あっという間に一日がすぎる。ダメじゃんもう。
 大きな問題はあと二つほど。この難関を越えれば快適環境の完成は間近のはず。早く終わりたいー。

ハーブティ

 リモくんからのドイツみやげはハーブティでした。Bad Heilbrunnerというメーカーのお茶で、ここのお茶は買ってもアタリが多かったので、貰えてうれしいおみやげ。Blutreinigungsteeと書いてあるので、血をきれいにするお茶ってこと? 飲んでみると、さすがに薬茶というかんじで、あんまりうまくない〜。でも血がきれいになるんなら、美容的にもいいかもしれないし、がんばって飲むぞ。
 リモくんにお礼をいいつつ、「これってスーパーで適当にかごのなかに詰め込んで、あとで適当に配ってんでしょ」(←わたしのやり方です)というと、「ちがいますよっ!」と怒られた。
「ちゃんと一人一人思い浮かべながら、その人に合ったお茶を選んできたんです」
 ・・・んじゃ何か、わたしの血は澱んでるように見えたとでもいいたいわけ? なんか腑に落ちないぞ。前回の激マズ「ハリボ」のみやげよりは数段いいけどさ、リモくんは余計な一言が多いような気がする。
 

お古のコンピュータ

 お古だけど、ハードが新しくなった。それで、今日は朝から設定に追われている。でもね、いろいろいろいろ上手くいかないのよ〜! 
 とくにこれまで使っていたMDIブラウザが起動してくれない。どうもスキンを交換したのがいけないらしい。でもスキンのデザインを変えずにコンピュータと向き合っていられないじゃない。別のブラウザSleipnirを使うことにした。でもこれが何回ダウンロードしてもzipで、解凍ソフトが起動しない! なぜ〜? 別の解凍ソフトをダウンロードしても同じ。きぃ。
 もういやになってきて、トップのデザインとか壁紙とか色あわせとか、片手間にできそうなとこばっかりいじくっていた。結局、pallaさんからSpleipnerをlzhにしてもらったやつを送ってもらって、やっとこさ解凍できた。
 ためしに使ってみたけど、たしかにMDIよりいいかも。機能が充実しています。でももうなんか疲れた。一日つぶれちゃったよ。
 今日は久しぶりに飲み会なので、夕方から梅田に行かなきゃならない。というわけで、もう今日はこの辺でおしまいです。