『大阪豆ゴハン』

 春らしい陽気ですごしやすい。最近はどうもいそがしくて、生活を早送りしているみたい。今日も昼から大阪のほうに出る。せっかく出るのだから、あまった時間で何か買い物したい。服買いたいなあ。ピアスもほしい。古本屋ばかり行ってるのも少々むなしくなってきた。
 きのう歯医者さん。きちんと磨いたおかげで最近は調子がよい。歯医者さんに「もう一回きてください」といわれたけれど、もう行かないつもりだもんねー。

 サラ・イイネスの『大阪豆ゴハン』を読む。これオモロイ。絵はヘタだけど、人物描写がしっかりしているので読めます。ただ大阪弁が氾濫していて、大阪弁嫌いなヒトにはおすすめできませんが。しかもかなりレトロな大阪弁で、そういやウチのおばあちゃんがこんな言い方してたわ、とか思い当たるようなこと多し。
 笑いのツボをついてくるような、味わい深いマンガです。某大手設計事務所やら某大学だの、妙に場所が特定できてしまうのがオカシイ。大阪在住以外のヒトにはどういうふうに読まれてるのか、興味しんしん。大阪は大阪でも、昔ながらのかなりエエトコの町中が舞台だから、いわゆる「エエシ」(←まんなかの「エ」にアクセント。「金持ち」というくらいの意味)の話なんですねー。前栽のある大きなお家だなんて、うらやましいわー。まんなかのオネエちゃんとオオシミッさんのその後が気になる・・・(11巻までしか読んでないのよ)。

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出先で歯ブラシを忘れたことに気づき、コンビニで急遽購入する。歯ブラシがなんか増えてきたぞ。しかし、シュークリームも買ってしまう。ま、歯を磨けばいいんだし・・・。いいんだよね?

PHSを新しい機種に交換する。今までのとちがって、かなり携帯に近い。カラーだし、すごく使いやすい。和音も単音じゃないし、なんだかうれしい。おまけに電波の受信能力も高いようで、今までは電波の届かなかった家のなかでも使えてしまう。これならほとんど携帯と変わらないかも。

また歯医者さん

 なんだか歯の調子がおかしい、というか歯ぐきが腫れていて気持ちわるいので、歯医者さんに駆け込んだ。またブラッシング指導を受けるはめになる。ブラッシングの仕方なんて何十回も指導されてもう分かってますよーとぶつぶついっても、歯ぐきを腫らしている手前、歯医者さんには通用しない。歯の模型とでっかい歯ブラシで指導され、機械でぐいーんと掃除され、抗生物質を塗りこまれて、もう食欲も失せるって。晩ごはん、食べ損ねた。
 「この歯ブラシあげますから、これでしっかり磨いてください」といわれて、「○○神社前××歯科 tel △△△―6480 ムシバゼロ!」とロゴの入っている歯ブラシをもらってきた。でもなんかこれ妙に小さいし、コドモ用じゃないのぉセンセー?
 なんで人間って食事を摂らなきゃいけないんだろう。おなかはすいているけど、今は何にも食べたくない。物をたべなきゃ歯痛にもならないのにー。
 それにだね、ごはん食べた後、できるだけすぐに磨いているのに、なんでこうなるんだろう。相方にいわせると、わたしは「磨きすぎ」で、しかも「つまみ食いしすぎ」なんだそうだ。「なんで女の子って泡たてて歯磨きするくせに、甘いものをあんなに隠しもっているんだろう?」といつも思うらしい。わたしもその範疇に入っているみたい。泡立てたりはしないけどさー。でもたしかに机の引出しにはハーシーのキスチョコが入っているし、小瓶につめたキャンディーとかも棚の上にあるなあ・・・。フルーツ・グラノラもおなかがすいたらぽりぽり齧っていたし・・・。原因はこの辺か。

カンディンスキー

ミュンヒェンのレーンバッハ美術館には、1900年代からのカンディンスキーの作品がそろっている。年代を追ってみていくと、具象から抽象への流れが分かっておもしろかった。この一筆のラインは、袖の部分だったんだなとか、この丸は人間の頭だったんだなとか。こんな観方が正しいのかどうかわからないけれど、芸術家の作品をまとめて見るというのは重要だ。
 でもカンディンスキーの抽象化志向は、他の仲間たちよりも群を抜いている、というか、ひとりだけぶっとばしているかんじだ。もっと抽象度が進んだ時代の作品はみんなが欲しがるからか、ここの美術館には一枚しかなかった。ベルリンの美術館にはもう少しあったのになあ。
 『点・線・面』という彼の本もいちおう本棚に並んでいるので、ちゃんと読んで見なきゃ。20世紀初頭のドイツは、なかなかおもしろいのだ。

ドイツの田舎町

 4月って世間が妙に活気づいていて、なんだか気疲れしてしまう。花粉のせいか目のあたりもむずかゆいし、春ってこんなんだっけー?と調子が狂っている。

 ドイツではミュンヒェンとか大きな町にも行ったけど、カルウとかウルムとか小さな町にも行ってみた。カルウはいわゆる「黒い森」のなかにあるヘッセの故郷で、ドイツの田舎はこういうかんじなんだなあと感慨深かった。電車も単線で、森のなかを分け入っていくかんじ。森がひらけると、赤い屋根の町が車窓から見え、それをすぎるとまた森のなかに入っていく。きれいな小川があって、途中からはずっとその川沿いを電車が走っていった。
 カルウに行ったのは日曜日で、電車の本数も少なかった。時刻表をみまちがえて平日に来るだけの電車を待っていたから、時間が中途半端に余ってしまった。駅のまわりはちょっとどうしようもないエリアだったので、もう少し山の上まで登ってもよかったなと後悔した。でも天気もよく、駅のベンチにぼーと座っているのも悪くはなかった。
 ヘッセの生家はぜんぜん別のお店になっていて、ヘッセの家だったと記したちっぽけなプレートがかかっているだけ。すぐ近くになる町の教会に入ってみた。めずらしく内部は木で作られた教会で、こじんまりとしていた。この日の7時からはコンサートが予定されていたらしく、椅子が演奏者の座るような形に並べられてあった。残念ながら、7時までここにいることはできなかったのだけれど。どんな音楽が奏でられたんだろうか、と少し心残りだ。

 ウルムは大聖堂がある町。田舎ではなくて、地方の小都市といったところ。とにかく大聖堂のゴシック教会の迫力はすごい。とまった宿は、なんとこの大聖堂のすぐ真横のペンション。19世紀末の貧乏書生が住んでいたような屋根裏部屋みたいな部屋だった。ドイツのホテルは、それでもシーツやタオルは清潔なので助かる。小さな窓からは教会しか見えず、一時間ごとに鐘がなる。何時間おきには、鐘も五重奏くらいでなってくれるので、一晩中賑やかなことこの上もなし。この町は時計がいらないんじゃないかな。夜はパイプオルガンを練習する音がかすかに聞こえてきた。
 泊まった日の夜には、前の広場でトルコ人のデモがあった。ここでは外国人労働者の姿をよく見かけた。ベルリンほどではないにしても、ハイデルベルクではほとんど見かけなかったので、ウルムは今のドイツの町の一般的な姿なのかもしれない。
 ウルムでは天気も悪く、小雨もふって、おまけに寒かったので、あまり動きまわっていない。で、することないからか、大聖堂の塔を登ってしまった。昔、バチカンの聖ピエトロ教会の塔を登ってエラくしんどかったので、登る気なんかなかったのに〜。ゴシックの高い塔のほとんど先端まで登ってしまった。地上から160メートルくらい登っても、石の装飾部分のすきまから地上が見下ろせて、はっきりいって怖い。風もびゅーびゅー吹き付けて、ヤメテクレーって思ってた。次に機会があったとしても、もう登りたくないね。

散髪

 昨日の帰宅時間が遅かったためか、今日は昼まで寝てしまう。せっかく時差ぼけなおったとこなのに。おかげで一日が短くなってしまった。
 中途半端に伸びた髪の毛がうっとうしくて、散髪に行く。新しいお店がキャンペーン中だったので、そこに行く。値段が安いせいもあるだろうけれど、あまりカットに時間を割いてくれるわけでもなく、チャキチャキと切られて終わり。美容院につきものの世間話もなし。気楽でいいけど、少し拍子抜けする。なんか床屋にきたみたい。ま、髪型を整えるだけのつもりだったので、これでよしとしよう。あまり大量に切られていない分、変化にはとぼしいが、ひどいことにもなっていないし。

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 今日は雨にふられてしまいました。
 久々に映画をアップしてみました。なんてことはない、飛行機のなかで見た映画ってだけ。
 今日会ったヤマダさんが、なぜか「アメリ」を見てきたそうで、普段「ゴジラ」とか「キカイダー」とか「仮面ライダー」とかばっかり言ってる人だから、ぜんぜんイメージと合わない。怪獣の名前と間違えたんだろうか。キムラさんはなぜか「ショコラ」を見ていたそうで、普段「ガンダム」とか「戦車」とか「ヒトラー」とかばっかり言ってる人だから、ぜんぜんイメージと合わない。おまけにジュリエット・ビノシュがロリで萌える、とかわけのわかんないことを言いだす。あの人はもうロリとかいうお年じゃないでしょ。どこのジュリエットの話をしているんじゃ。

おみやげ

 風がきつくて不穏な天候。しかし今日は寒かった。
 今日何人か知り合いに会った。例のまずいお茶を引き受けてくれる人を求めて、腎臓病か膀胱炎の人を探したら、いるもんですねー腎臓が片っぽしかないという人が。ぜひ引き取ってくれと押し付けてきた。ボディスプレーに関しては、またおまえはホテルの備品を盗んできたんだろうとあらぬ疑いをかけられ、必死に弁解する。ボディスプレーをおいてあるホテルなんか見たことないわ。おまけにtoilet goodsを「もしかして簡易便器?」と疑ったことを話したら、思いっきりバカにされた。「オード・トワレ」は「トイレの水」とちがうやろとか言われた。
 でもこういう失敗談て誰にでもあるのではないかと思う。ともだちがはじめて海外旅行したとき、「なぜかトイレにおいてあるデザインのかわいい紙袋」をみやげ物をいれる袋にちょうどいいやと思ってごっそり失敬し、それでみやげものを分配しちゃったんだよねと、肩を落としつつ語ってくれたことがあった。好きな男の子にまでそれで配ったらしくて、ヒトゴトながら、それはちょっとイタイ話よのと思った。

ハーブティ

荷物は昨日やっと届いた。大きなへこみはあったものの、中の物品は比較的無事だった。チョコレートが割れたり、液体物が流出したりというサイアクな状況も想定していたから、胸をなでおろす。今日、修理にだすトランクをとりにきてもらい、とりあえず一段落ついたというところ。今回のようなことがあると、責任の対象が不明確になる格安航空券を買わなくてよかったと心から思った。

 トランクのなかにはドイツで買ってきたハーブティが入っている。珈琲・紅茶もいいけれど、むこうにいってチェックしたいのは、ハーブティだ。とにかく種類がたくさんある。おまけに安い。単品で、カモミールだのマリーゴールドだのというのもあるけど、ブレンドされているのもたくさんある。どれにしようか迷うのが楽しい。
 買い物をするとき、いちいち辞書を持ち歩くわけではないから、何のお茶なのかよく分からないことも多い。デザインや花の絵をみて、おいしそうかどうか判断して買っていた。そんなかかで、「Nieren-und BlasenTee」という、小さな小箱に青色のきれいな花の絵がついているのを買った。ホテルに帰ってお湯を沸かして一口飲んで、あまりのまずさにひっくりかえりそうになった。慌てて辞書を開いて調べてみると、Niereは腎臓、Blasenは膀胱や胆嚢のことだという。てことは、これは腎臓病や膀胱炎になっている人が飲むお茶だってこと? 病気になりそうな風味にあてられて、ベッドの上でぐったりしてしまった。しょうがないからこれは誰かへのおみやげにしよう。

 オランダで一泊するはめになったとき、ホテルの手配をしてくれたKLM職員が「トイレット・バッグはいるか?」と聞いてきて、「?」となった。でかいポーチを手渡されて、やっと化粧品・洗面用具の類だと分かった。toiletにそんな意味があるとは知らなんだ。
 このグッズのなかに、デオドラントのボディ・スプレーが入っていて、説明書を読むと「アロエの香りで一日中気分爽快」みたいなことが書いてある。ブシューと思いっきりスプレーした瞬間に後悔した。朝のラッシュ時の電車のなかとかでよく嗅ぐこの匂いは・・・。よく見れば、シェービング・クリームと同じデザインの容器じゃないか。相方に
「オッサンくさい」
といわれ、洗面所に駆け込んで涙ながらに匂いを洗い落としていた。ここでもKLMに対する怒りが再燃していた。このボディ・スプレーも誰かへのみやげにしてやる。  

ドイツの食べ物

宅配でトランクはまだ届かない。電話がかかってきて、わたしのトランクが破損しているという。破損証明書を添付しておくから修理工場に出してくれとのこと。飛行機にのれず、荷物が到着せず、おまけに荷物が破損しているだと?? もう十分わたしはひどい目に遭っていると思うのだけど、この受難はいったいいつまで続くの?

 気をとりなおして、今日はドイツの食べ物について。
 よく言われることだけど、ドイツはパンがおいしい。あんぱんサイズの固くてしっかりした丸型パン(Brot,Broetchen)には、ケシの実やパンプキン・シードがまぶしてあって、それが朝食時には籠にこんもり盛られている。食べる分をとって、パンの横にナイフでキコキコと切込みを入れ、ハムやチーズをせっせとつめこんでいく。とにかく噛み応えがあっておいしい。街中のパン屋さんでも、この手を具入りパンを見栄えよくしたものをよく売っている。

 チーズも種類はたくさんあるけれど、わたしはクロイターKreuterというハーブ入りのクリーム状チーズが好きだった。クロイター入りの食べ物はたくさんあって、きゅうりのピクルスにもWurst(ヴルスト、ウィンナーのこと)にも卓上塩にも入っている。日本で売っているKiriのクリームチーズも、クロイター入りの緑色バージョンがあって、これは日本でも売ってくれないかなと切に希望している。

 南の方にいくと、ブロートは断然プレッツェルBrezelが幅をきかしてくる(ように思った)。(ブッシュ大統領がのどに詰めたというのはスナックのプレッツェルだろうけど、これはまずかった。向こうのスナック菓子は旨味成分がなくてただ塩味がきついだけ。)ドーナツ形パンの一種の変形で、真中にくるんと一編みした「人」の字みたいな部分がついている。岩塩がまぶされてあって、これはプチプチ落として食べないと、わたしには少し塩辛すぎた。地域によっては縁起物でもあるようで、ハイデルベルクでは3月のある日曜日に春を迎えるお祭りをしていて、こどもたちが色とりどりの紙で飾り立てた棒のてっぺんに、このプレッツェルを差していた。
 
 毎晩のように食事は、ビール・ウィンナー・チーズ・ピクルス、それにパスタをゆでたものやクヌーデルというジャガイモ団子を食べていて、最後の方は少々飽きが来ていた。食べに行った先で選んだのは、白アスパラガスのソース和え。これは一度食べてみたかった。なんせ自分で調理するにも調理法が分からないし。ドイツの全般的にこってりした食生活のなかでは、これはかなりあっさりしたものだった。

 デザートにはやっぱり果物。スーパーの量り売りで買ってきて、りんごもプラムもスモモもブドウもそのまま皮ごと食べてしまう。皮をむく習慣は向こうにはないみたいだし、それに皮ごと食べてもぜんぜん平気なくらいおいしい。よくビニール袋に入れてもっていって、お昼ごはんの後にも食べていた。
 ドイツのケーキはでかくて大味で、クリームはどっさりかかっているけど甘くない、と聞いていたんだけど、カフェでそのまんまのケーキを食べたので妙にうれしかった。あぁこれかーというかんじで。一回食べたきりで、その後ケーキを買う気にはならなかったのも確かなんだけど。日本のケーキはなにゆえにああもデコラティブでおいしいんでしょう?
 それからヨーグルト! 日本でも毎日食べているくらい大好きだけど、ドイツでは目移りするくらいヨーグルト商品が多い。フルーツ入りやチョコレート入りの甘いヨーグルトをスーパーで買い、朝はホテルのだすフルーツ・コンポートとヨーグルトを食べていた。ちょっと、糖分と脂肪分を摂りすぎたかなーと反省するところもあるのですが・・・。

 全般的に、糖分・脂肪分・塩分・アルコール分が多すぎる食生活事情だから、油断するとすごいことになりそう。おまけに日本より断然安いから、油断に拍車もかかるというもの。
 日本に帰ってきてからは、鮪の刺身をごはんでいただいております。おいしいですね。あつあつごはんに山葵醤油の鮪の刺身。やっぱ、魚系が不足してたんですね。