イグ・ノーベル&MANGA

イグ・ノーベルの受賞者と研究内容の発表。まんまモンティ・パイソンなノリに笑える。でもマジメに研究されてるんだよねーこれって?。個人的には、
「文学賞:「必要性に関係なく用いられる学問的専門用語がもたらす影響について──不必要に長い単語の使用における問題」の研究で、プリンストン大学のダニエル・オッペンハイマー氏に授与。同氏の研究報告書の題が、不必要に長い単語を用いている。」
が気になります!  内容がすっごく冗長そうな論文っぽいんだけど。
 ところで先日、宅に日本のマンガを英語圏に翻訳・販売するお仕事をされている人が遊びにきた。海外旅行のみやげにMANGAを買うしもらいもするけど、よく考えれば、それを販売すべくこの市場を作り上げている人たちがいるんだよね。ジャンプ系のマンガはほぼリアルタイムでアメリカに流れるけど、それ以外のマンガは、ものによるけど、だいたい7−8年くらいのタイムラグがあるそうだ。とくに少女マンガはこれから流通をはかっていこうとしているジャンルらしい。いろいろ新鮮でした。

四方山メモ

 誕生日プレゼントにiPodnanoをもらった。さすがに容量がでかい。そして薄い。色もきれい(グリーンでした)。曲も一杯入るし、podcastも携帯できるし、便利だー。
いくつかメモ。
 映画はなつかしの『バロン』をみた。やっぱりおもしろいよコレ。話の内容かなり忘れていたから妙に新鮮だった。忘れないうちにコメント書きたい。
 マンガは、榛野なな恵 『papa told me』。この人のマンガ買うときって、何かマンガが読みたい→本屋さんに行く→知らない作家ばかりで何を買えばいいのかよく分からない→とりあえずハズレがないから榛野なな恵買っとこう、というパターンが多い。しかも自分が何巻もっているか分からなくなっているし、表紙をみてもどれもこれも同じようにみえるから、買うのもけっこう賭けになってしまっている。
 小説は、川上弘美の『いとしい』を読む。おもしろかった。この人の文体はけっこう好き。作品に漂うエロティシズムは曇りガラスを通して見るようなものだけれど、濃密かつ滑稽な空気に包まれながら読めるのが、なんともいえず心地よい。
 それからアン・ライスの『眠り姫』を読む。なんかこれすごくない? ただのSMワンダーランドじゃないかもしれない。どこまでやってくれるのか、続きが気になる。アン・ライス先生、すごすぎます、、、。ブックオフで買ったんだけど、1巻だけたくさん並んでいた。みんな思わず手放したのだろうか? 2巻目を探しにいって見つからなくて、本屋を出たときには谷崎潤一郎の『卍』を手にしていた。いや、間違ってない、よね?


秋の気配

 お仕事一つ終えました。ゼリーのごとく身も心もぐにょんぐにょんになりたいのに、明日以降当分予定がつまってて、あまり一段落してない。それでもウレシイけど。でも不摂生生活が続いていて、生活・美容・健康の乾きっぷりはかなりのもの。ここんとこ、野菜と肉を焼くだけのホットプレート料理を頻繁に多用し、まだ夏の気配も残っているのに鍋に突入した(あんこう鍋おいしかった)。手抜きばっか・・・ちゃんと料理したい! 
 とはいえ、今年は秋が早い気がする。9月はわたしの誕生月で、ありがちに誕生月ごろの季節が好きだったりする。まだまだ暑くても、初秋の気配を感じ取れる9月はなかなか好ましい。昼夜の寒暖の差がはっきりするのも、ほっとする。梨や柿や葡萄が店頭に並ぶのもいい。ブーツを履いたり長袖を着たりするのも気分が変わって楽しい。それにお月さまもきれい。今、自分仕様のGoogleトップページにお月さまの満ち欠けを表示させているのだけれど、ネットでみるお月さまの形が、実際のお月さまの形と一致していると、なぜだか楽しくなる。知ってるもんねーみたいな気分になるから。
 古本で志村貴子の『ラヴ・バズ』を買う。2冊まとめてきれいにラッピングされていたから完結しているものと思っていた。2巻の終わりまで読んで、まだ話が終わってなくてショック。でも絵うまいなーこの人。安野モヨコの『ジェリービーンズ』も読んだが、無理やり打ち切り?な終わり方だった。立て続けにしり切れトンボなものばかり読んでしまった・・・。

映画評「シベリアの理髪師」

だいぶ前に見たものだけれど、メリハリのあるおもしろい映画だった。映像もきれいだった。映画の始まる前に浜村淳が出てきて解説をしていたのだけれど、飛ばして正解だった。見終わったあとに解説を聞いたら、案の定、オチまで全部しゃべっていた(なぜ誰も止めないのか?)。
 でも映画評書いたの久しぶりだなー、、、。ここんとこ見た映画も少ないのだけれど、最近みたのがTVでやってた「MI2」、「スーパーマン」、「妖怪大戦争」くらいで、あまり文章書く気にならなかった。
 パン焼き用の強力粉と混ぜ込み用のドライフルーツが、買ったばかりでふんだんにあって楽しい。マルチシリアルを入れると、いわゆるドイツパンのごとき黒いパンが出来たので感動する。これまでライ麦粉を足すだけでは灰色にはなるけど、さほど黒くはならなかったから。今日はマンゴー・レーズンパンにした。どんな味になってるかは明日の朝のお楽しみ。
 ついでに、この前買った棕櫚箒は、魔女の宅急便とレレレのおじさんの一発芸をやったあと、無事箒として活躍しはじめている。最初細かい木屑のようなものがいっぱい出てきてイライラしたけど、それが落ち着くと、けっこう使い勝手がよい。掃除機出す手間が省けてなんだかラクチン。

シベリアの理髪師

the barber of siberia
1999年、仏・露・伊・チェコ
監督:ニキータ・ミハルコフ
出演:ジュリア・オーモンド
オレグ・メンシコフ
アレクセイ・ペトレンコ


 1885年、ある使命を帯びてロシアにやってくるアメリカ人女性ジェーンが、森を走る汽車のなかで、士官候補生トルストイと隣り合わせる。都会的に洗練された美しい彼女に、血気に逸る純粋なトルストイは夢中になる。でも彼女はある使命を遂行するためにロシア高官に取入るという「仕事」を受け持っていたから、彼の恋心を知ってはいてもおいそれとそれを受け入れるわけにはいかない。とはいえ彼を利用できるところは利用しようとするから、手練手管に長けたなかなか食えない女性だったりする。
 ちょっと悪女的な雰囲気を漂わせる女性と純粋な青年の恋物語を基軸に、ジェーンに惚れこんでしまうトルストイの上官ラドロフ将軍との三角関係や、トルストイに恋をしている女中との三角関係など、ジャンルとしてはメロドラマに入る映画である。でもこれがなかなかよく出来ている。1885年と1905年が交互に入れかわる時間軸の使い方、アメリカからシベリアまで視点を移動させる派手な構成、オペラの題材を盛り込んだ演出など、ずいぶん贅沢な作りになっている。それらに加えて登場人物たちの会話の掛け合いや間合いの取り方もすごくおもしろくて、思わず吹き出すようなコミカルな場面もたくさんある(とくにラドロフ将軍の可愛らしさとヘンテコ・ロシア人ぶりは必見! ジェーンが笑いをかみ殺しながらも、次の瞬間にはすました顔で将軍に媚びたり、もう色っぽいというか艶っぽいというか、手玉にとるとはこういうことかという感じです)。
 でもそれ以上に個人的に新鮮だったのは、この映画が19世紀末から20世紀初頭のロマノフ王朝時代のロシアを舞台に、ロシアの風習やロシア人のぶっ飛んだ感性をふんだんに盛り込んでいるあたりだった。だいたい、ソビエト的価値観なしに帝政ロシア時代を描いた作品なんて、ほとんどないのではなかろうか? 1905年のロシア革命以前の時代だから、街中で馬車が爆破されたりとテロが横行していた様子が描かれたりもするが、それよりも士官候補生たちの寄宿生活の様子や皇帝の閲兵式の様子を描くことに力が割かれていたりする。
 士官候補生たちがやっていることといえば、舞踏会用のダンスの練習だったりオペラの練習だったり(『フィガロの結婚』がここにからんでいる)決闘騒ぎを起こしたり、しょっちゅう悪戯をしては教官に怒られて罰として掃除させられたり片足立ちさせられたりと、そんなおバカで無邪気なことばかりである。学生生活をいやというほどエンジョイしている彼らは学び遊びつつ、実はロシア帝国のエリート集団として育てられている。彼らはこの生活を通じて、生涯続く人脈となるであろう仲間意識を育て上げ、なによりロシア帝国と皇帝に対する忠誠心を養っている。映画の中盤にでてくるロシア皇帝との閲兵式の様子は圧巻で、馬で登場する皇帝とその幼い息子に尊敬と敬愛の念をこめて、彼らは大声で「ウラー!」と叫び、親衛隊である自分たちの晴れ姿を披露するのだ。貴族的なエリート教育というのは、本来こういうものだったんだろうなあと思わせられる。官僚や法曹などの専門職業集団をつくるための教育システムではなく、あくまでも上級将校や政治的エリートを作り出すような教育システムなのだ。
 この皇帝を中心とした政治システムを破壊したのが二つのロシア革命ということになるが(17年革命はまだ先だけど)、映画ではクレムリンの外部で起きている不穏さは微塵も感じられない。もちろん映画のテーマから逸れるから描かれていないのだろうけれど、それでも、皇帝および士官候補生たちも含めたその周囲の人々は、自分たちを取りまいている社会の仕組みが壊れるとはこれっぽっちも思っていなかったのだろうなと思わせられた。そういう意味でこの映画は、ロシア帝国末期の様相を皇帝寄りの立場から描いたものとしても見れるだろうし、わたしにとっても興味深い内容だった。
(15.sep. 2006)

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可愛い生活

 9月に入って朝晩は涼しくなり、だいぶ過ごしやすくなってきた。が、わたしは当分煮つまり気味、、、。いったん緩んだ気持ちをもう一度引き締めるのは、なんでこんなにむずかしいのか。
 時間に余裕があればやりたいことが、掃除とか料理とか裁縫だったりする。いくらでも手をぬけるものだから、時間があるときこそ、逆に丁寧に味わいながらやりたいとか思うわけです。で、ミシンをだしてきてリメイクやったり、雑巾しぼって柱とか天井とかを拭き掃除したりしだすのね。それでミシンの針を折ったり、部屋中ホコリだらけにしたりするのね。なんかこう、「美しい生活」とか「可愛い生活」とか「やさしい生活」とか「丁寧な生活」とか、そんな雑誌タイトルみたいな生活に無駄に憧れてしまう性分みたい(普段どれだけやさぐれてるのか・・・)。
 そんなわけで、調子にのって最近買ったもの。
1 布。エプロンか布バッグつくろう!とリメイク熱の波に乗って、型紙もないのに適当に買ってきた。当分放置っぽい。
2 パン用の粉類いっぱい。ま、これは必需品なので。ドイツパン風のパンを焼きたくて、マルチシリアルとライ麦粉類を充実させる。甘めのパンも恋しいので、ドライマンゴーとかフィグとかレーズンとかもいっぱい買う。パン焼きに関してはルーティーンワーク化できるんだよな、わたし。
3 棕櫚箒。中国産だからかそんなに高くなかった。うち畳の部屋しかないし、掃除機より趣きがあるじゃーん♪とか思って。趣きのありすぎるチリトリまで買った。箒は安かったがチリトリは高かった。・・・ついボタン押しちゃってさ、夜中に、、、。昨日、魔女のコスプレでもすんのか?っつーよーな箒が届いた。あと、ドジョウすくいでもすんのか?っーよーなチリトリも。
 これがわたしの理想の「美しく可愛い生活」、、、? 中途半端にオトメ成分が入っているから、イマイチ合理化されずに、無駄に小物買いをするのでタチが悪い。

リメイク

 お仕事が一段落ついて、ちょっとは人間らしい生活がしたい!という切ない欲求のもと、何を血迷ったのか、ミシンを出してきて服のリメイクを始めた。ちょっと昔の丈が長めのシャツを、今風に短くしてレースの縁飾りをつけたり、模様は気にっているけど、丈が気に入らずに放置していた巻きスカートを短くしたり。縫い目ガタガタだけど、すごい満足。
 手芸や編み物系は、憧れはするけど生まれながらの不器用で、昔っから最後まで完成したことがない。編み物の本を見ても、作り方を読みこなせない(○○編みがどういうのか分からん、編目を減らすってどうやんの?みたいな)。学生の頃授業で作ったパジャマは、詰襟仕立てのチャイナ風にしたけど、着てみると袖がきつくて腕が肩より上に上がらなかった。スカートはウェストがブカブカになった(計ったはずなのに・・・)。セーターは授業中に作り終えることができず、完成前にゴミ箱行きになった(絶対着ないことが確実だったから)。
 なのに、手作りモノの可愛いエプロンとかスカートとかワンピとか布バッグとかみると、むしょうに作りたくなるわけです。ヘタなのに。今忙しいからまた今度、と言い聞かせてきたけど、今のこの波にのって麻の布とか買いに行きたい。でももう遊んでる時間ないかも、、、。

夢の世界の話

ベンヤミンが語る、夢についての話。
「夢を朝食前の空腹のときに語ってはいけない」
「朝食前の空腹の者は、あたかも眠りのなかから語るように、夢を語る」(「一方通行路」〈朝食室〉より)
 朝目覚めたとき、人はまだ夢の圏内にとどまっていて、夜の世界と昼の世界の区別がついていないのだという。昼と夜の断絶は胃に食物を通すことによって起きる。昼間のリズムや法則にのっとって、見た夢を語ることはよい。けれども、まだうつつとした状態で夢を語ることは、夜の世界と昼の世界の境界を撹乱する行為となる。その余裕のない行為は、夢の世界からの復讐を招く、すなわち、自分自身を裏切ることになるのだという。
 わたしは自分の見た夢を、昼の世界の言葉で語ることはほとんどないような気がする。目覚めたときには、見ていた夢の感触に、怖かったとか楽しかったとか悲しかったという感情を反芻するのだが、どんな夢を見ていたのかは、朝食を食べるころには忘れている。なにかの夢をみたという痕跡だけが残っていて、でもどんな夢だったかを語ることはできない。だからわたしは人にも自分自身に対しても、自分の見た夢を語ることはほとんどない。
 ベンヤミンの話を踏まえるならば、夜の世界の事柄は、そのまま夜の法則に任せておいてもいいのだろう。

夏はビールで

 毎日暑い、暑すぎる。ビールが美味しい。自分がこんなにビール派だとは思わなかった。飲み会の席でよく出てくるビールが飲めなくて、自分はずっとビールは苦手だ・ビールは不味いと思っていたのに。今じゃワインよりも好きかも。でもスーパーやコンビニで買える銘柄のワンパターンぶりに飽きてきた(←モルツかエビスしか買わないから。ブラウマイスターとかハートランドとかも好きなんだけど、近所には置いてない・・・銀河高原ビールは消えてしまった・・・)。街中のデパートや輸入食品の店に行けば、大好きなドイツビールだのチェコビールだのを買えるのだが、持って帰るまでが重たいので、2、3本買うくらいに止めてしまう。そんなわけで、ネットで注文することにした。
 budvarに加えて、探していたけど見つからなかったurquellのチェコビール。paulaner hefe weisbierと diebels altbieと warsteinerのドイツビール。 ついでにcarlsbergも。ウルケル美味しい!すっごく美味しい! 今度バドヴァルと飲み比べしたい。パウラナー・ヘーフェ・ヴァイスビアも酵母の味がしっかりして美味しかった。あとはまだ未飲なのだけど、あー毎日楽しみ。パンも黒パン系がほしくなる。久しぶりに買ってきたり、自分で焼くにもライ麦粉の分量がどんどん増えたり。
 こうなるとチーズもほしくなる。個別包装のちっちゃなブルーチーズを見つけたので、それを購入。使いきりサイズなのがうれしい。ブルーチーズ、塩っ辛いんだけど、パンにのっけてちょっとだけ焼いて食べると、クセになるほどおいしい。あと、カマンベールチーズを上半分を切ってフタにして、白ワインを少し振り込んでからオーブントースターで焼く。即席チーズフォンデュにして食べるのも簡単でいい。
 そういやこの前長崎行ったとき、フランスビールのクローネンブルクを見つけたので買って帰ってきた。味も香りも淡白というか爽やかというか、軽めで上品なビールでした。昼下がりの午後とかに合うかんじ(←長崎みやげでも何でもない。ついでにいうと、帰ってきてからやっぱり豚の角煮を作ってしまった)。

夏の旅行

夜空の花火。派手に打ちあがる色鮮やかな花火。ときおり、線香花火のように、パチパチ光る塊が海にゆっくり落ちていくのもいい。
見つけた星座。夏の大三角。蠍座。白鳥座。射手座。乙女座。天秤座。北斗七星。スピカ、デネブ、アルタイル、ベガ、アンタイル。街中では見えない星がいっぱい。
空調の効いたホテルのベッドに寝そべりながら、午前中はもってきた本を読む。旅行にもっていく本は、普段読みたいと思いつつ積読になっているもので、さほど重くはならないもの。旅行前にいくつか候補を考えているけれど、行く直前になって鞄に放り込むのは、たいてい即興で手にとったものだったりする。
電車の窓から海が見える。ちょうど西に沈むころで直視するのは厳しい。それでも橙色に染まった海がだんだん紫色から群青色へと変わっていくのはあっという間。
朝食を食べにくる客で混雑したホテルの食堂も、朝食を昼食に切り替えると、ゆったり食事をすることができる。アルコールも注文できて尚よし。地元野菜のピクルスなどが美味しい。