展覧会「転換期の作法」

 残暑が厳しい日もあるけれど、真夏に比べると随分涼しくなった。体調もおもわしくなかった。ああ、夏バテしてたんだなあとあらためて思う。気分的に夏が終わって、梨や林檎、葡萄に無花果と、くだものに秋を感じている。ちょっと生き返る気がする。
 国立国際美術館で開催されている「転換期の作法:ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術」をやっと見てきた。テーマがかっちりしているので、きっといい展覧会なんだろうと思っていたけど、期待にそぐわず楽しめた。中東欧・南東欧からロシアにいたる地域は、ここのところずっと心惹かれるものを感じているのだけれど、どこがどの国がちゃんと把握していない自分に冷や汗が出る。今回の展覧会は、南東欧やロシア、ドイツ、オーストリアははずして、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーに焦点を絞ったものだった。最近はバルカン地域の映画をよく観ていたこともあって、この地域とは違う圏域の作品群だったのが興味深かった。 またちゃんとコメント書けるものなら書きたいけれど、現代美術は難しいなあ。
 ついでにチェコアニメもみた。B・ポヤルの『ぼくらと遊ぼう!お魚の話」とシュヴァンクマイエルの「ジャバウォッキー」、あとモグラがでてくる話と、「手」という作品。比較的分かりやすいタイプの政治的メッセージが強い作品だった。ジャバウォッキーは、感覚が捩れそうで悪夢的におもしろかった。 
 帰りにジュンクで志村貴子の『放浪息子』第4巻を買う。なんか複雑な人間関係になってきたなあ、、、。志村さんのほかの作品も読みたい。が、たくさん出ているのでどれから手をつけていいやら考えるとめんどくさくなって、読みたいなあ、と頭の片隅で時折反芻するだけになっている。ま、いいか、、、。

ライフ・イズ・ミラクル

life is a miracle
2004年、仏・セルビア=モンテネグロ
監督:エミール・クストリツァ
出演:スラヴコ・スティマチ
ナターシャ・ソラック
ヴク・コスティッチ


 これまで見たクストリッツァの映画(「アンダーグラウンド」と「パパは、出張中!」の二本しか見てないけど)では、とってもエネルギッシュでタダではコケない図太いオジサンが主役を張っていた。政治の裏や闇の世界にも鼻が利く泥臭い男たちが、一筋縄ではいかない現実に翻弄されていく映画だった。今回の映画の主人公はそういうタイプの男ではない。どちらかというと、一本気で我慢強く、そしてロマンチックなタイプの中年男性が主人公である。そうした人間を主人公に据えただけあって、映画の内容もクストリッツァの過剰なまでのイマジネーションが弾けたものとなっている。
 「アンダーグラウンド」で猿を連れた吃音の青年を演じていたスラヴコ・スティマチは、今回は有能な鉄道技師で、家族思いの父親ルカを演じている。1990年代初頭のボスニア・ヘルツェゴビナが舞台で、全国に鉄道を張り巡らす計画は国家分裂の危機にあってか、ずっと滞ったまま。ルカはベイオグラードに程近い山奥の駅舎に妻と息子とともに移り住み、そこで鉄道敷設の仕事に関わっている。息子ミロシュはプロのサッカー選手志望、妻はアレルギー体質のオペラ歌手。念願かなって、ミロシュはプロ選手への道が開かれることになる。でもセルビア人とクロアチア人・ムスリム人との戦争が始まり、ミロシュは徴兵、しかも捕虜になるという最悪の事態を迎える。ルカは、捕虜として捕まえられたムスリム人女性サバーハを、ミロシュとの捕虜交換員として監視することになる。そして二人は恋に落ちてしまう、というのがあらすじ。
 ユーゴ内戦を扱いながらも、一応の和平を経たあとに作られている映画だから、クストリッツァ自身の内戦への総括のようなものが随所に見られたように思う。ある将校が、「自分たちの戦いではない。誰かのための戦いだ」というセリフを吐くのが印象的だったし、西側メディアへの苛立ちも顕著だった。
 なにより、ルカが敵側の人間となったサバーハと恋に落ちてしまう設定が目をひいた。民族憎悪を煽り、民族浄化にまで至った内戦の記憶を思えば、セルビア人男性とムスリム人女性が恋に落ちるという出来事は、素朴ながらも切ないものに思えた。そしてそれは、いつかは別れるものであったとしても、「ビフォア・ザ・レイン」の恋人たちよりも幸福感に満ちた恋愛に描かれている。実際のところ、この地域の映画には、幸福感を感じさせてくれる作品はすごく少ない。現実の重さが映画のなかにも圧し掛かってこざるをえなかったのだろう。それだけに、言葉が十分に通じるわけではない二人がたどたどしく会話をする姿には、胸が温かくなる気がした。
 とにかく、今回の映画は深刻に悲劇的なものとはなっていない。ひっきりなしにクスクス笑ってしまうのだが、それは動物がたくさん出てくるところに負っているのだと思う。いつも画面に出てくる犬や猫や鶏たちが何かと予測不可能な動きをしては、人間たちの悲喜こもごもな感情を波立てる。難民化したクマが暴れているというのも笑えるし、なにより、失恋の痛手から鉄道自殺を図ろうとするロバがおかしい。最初と最後をきっちり締めてくれるのが、このロバだったりして、実はすごい大役を負っているのだ。
 今回の映画のlife is a miracleというタイトルは、人生何が起こるか分からないけど、それはそれで受け止めていこうよ、といった希望がこめられたタイトルなんだと思った。
 あと一点書いておくと、トンネルが象徴的に使われていたのがおもしろかった。生と死を分かつ分岐点のような役割、とでも言おうか。トンネルのなかで息子と友人たちが酔っ払ってロシアン・ルーレット紛いの遊びをしたり、麻薬の密売人がえげつない最期を迎えるのもトンネルのなかだった。あと、サバーハとルカが逃避行をするさいにもトンネルを越えて行くし、最後にルカが自分の居場所に戻っていくときも、ロバに乗ってトンネルのなかに消えていくという具合。トンネルは、クストリッツア流のワンダーランドに必須の道具立てというところでしょうか。
(12.sep.2005)
もしもコメントを寄せていただけるのなら、コチラまで。

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映画観ました(クストリッツァとNANA)

 エミール・クストリッツァの「ライフ・イズ・ア・ミラクル」を見てきた。監督の人生観をあらわしたタイトルみたいだ。ハズレはないだろうと思っていたとおり、いい映画だった。人生泣き笑いってかんじだ。またコメントちゃんと書きたい。
 それから、なんか血迷って「NANA」も見た。一日に二本もみたせいか、疲れた。でも原因はそれだけじゃない。普段行かないようなオオバコ映画館で、9割がた女子で超混雑していて、しかもヘンな席しか取れなかったのが疲れの原因かと思う。首痛ぇよ。
 で、「NANA」だけど、原作読んだことないのでなんともいえないです。たぶん原作をうまくまとめて無難に作ってあるんだと思う。原作からさほど逸脱していないのであれば、良しとすべきなのでは?(川原泉の『笑う大天使』が「和製チャーリーズエンジェル」になるとかいう話に比べると、、、。)
 それより、中島美嘉に釘付けだった(原作のイメージに合っているかどうかは判断できないんだけど)。細い、細すぎる! 少女マンガの(ふつーはありえない)肢体をリアルにもっているなんて、、、うらやましいというかなんというか。手足長いー指長いー、体脂肪率15%くらいなんでは? ちょっと病的な美しさでした。

有楽町日比谷地区、三信ビル保存プロジェクト

東京の日比谷公園近くにある三信ビルディング(昭和5年、1930年建立)が解体される予定にあるようです。
「まちから消える風景。その時間をもうすこし引き延ばしませんか」の文字とともに、
有楽町日比谷地区まちづくり提案
三信ビル保存プロジェクト

が始動しています。
Citta’Materiaのqazさんが中心になっておられます。
高層ビルがどんどん建てられているご時世ですが、ある古い建物に次世代に残すべき価値があると考える人たちが集まって、その建築物を残していくための行動を起こしています。こうした問題に関心のある方は、ぜひリンク先のサイトに飛んでみてください。
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(写真は上記サイトより引用させていただきました。)

おしゃれになりたいバトン

MAIさんとこより、バトンが回ってきました。
し、しかし、「おしゃれになりたいバトン」だなんてハードルが高いよ〜と思いつつ、それなりにオシャレは好きだったりするので、やってみようではないですか。
01§最近のお気に入りコーディネイトをどうぞ。
フェミニンとボーイッシュを組み合わせるコーディが好きですね。
ボトムはジーンズ、トップはダークカラーのレースがきれいなキャミを着て、そのうえに、シースルーのシャツか、よくみると刺繍がほどこされているようなシャツを重ねる。もしくは、胸元レースやリボンを結ぶタイプの、光沢のあるかんじのシャツを組み合わせるなど。
それとチャイナ風が好き(チャイナドレスではない)。しかしこの手の服を着ると、みんなに「中国人、中国人」と囃される・・・。やりすぎると「コスプレ、コスプレ」といわれそうなので、注意が必要。
02§好きなブランドを3つ厳選して答えてください。
うーん、、、あまりブランドにはこだわらずに買ってる。チビなのでサイズの合わないことも多いし。サイズが合うという意味でよく買っていたのは、ミシェル・クランか? 仕事着的に使いやすい。
sybillaも好きだった。肩とかAラインがかわいいんだよねー。丸みのある柔らかい雰囲気になるのがいい。でも高いので最近は買ってない(買えない)。
チャイナ風の服はエスニック系の雑貨屋を探し回る。ブランドでいうなら、ozz onなら安くゲットできるけど、ここの服は全体的になんともいえない雰囲気があるので(関西ではヤンキーぽくなってしまう、客層もそんなんが多い)、できればvivienne tamあたりに移行したいの・・・。
03§よく読むファッション雑誌は何ですか?
ランダムに読みます。でも雑誌を読むときは、この雑誌の購読層はどんな人たちか?みたいな分析をついしてしまうので、ファッションのノウハウとしてはあまり参考にしてないです。
04§買い物は、どこの町に行く事が多いですか?
梅田、心斎橋、阿倍野あたりをふらふらと。
難波はあまり好きではないです。
05§買い物は一人で行く派?それとも友達と行く派?
基本的には一人です。
でも服や鞄や靴を買うときは相談相手もほしいので、人と行くのもいいなあ。
06§今まで買った中で、一番高価なお洋服(または小物)は?
わたしの散財なんてたかが知れているのだけれど。やっぱシビラのコートかなあ・・・。パーティ用の、1、2回着ただけで眠っているというモッタイナイ服もあるなあ・・・。
07§最近買ったお気に入りアイテムを紹介してください。
今日、奮発して茶色い皮製の鞄を買いました。イタリア製。
大きめなので、物がたくさん入るぞー。
お手入れが大変だけど、末永くお付き合いしたいです。
08§好きな色の組み合わせは?
黄みがかった皮膚の色なので、それに合う色の服を選びます。
同じ青でも、似合う青と似合わない青があるから。
色じゃないけど、服にピアスを組み合わせるのは楽しい。チープなものでもいいから、たくさん欲しいアイテムです。
09§おしゃれに目覚めたのは、何歳のとき?
高校生くらいのときに目覚めはしたけど、こういう服装にしたいと頭のなかでイメージしていることと、実際に自分が着ていた服は分裂していたと思う。その時々のおしゃれのうまい友達に影響されて、なんとか修正していったのではないかと。
一人友人で、ほんとにおしゃれな子がいた。抜群にセンスのいい人だった。雑誌の伝えるファッション情報なんて、後追いでしかないと思った。ああいうのはもう天性の才能だと思う。
10§振り返りたくない過去の自分の服装を告白してください。
やはりイメージと実践が分裂していたころに集中しているかも。
こういう服が欲しいからと大枚はたいて買ったはいいけど、サイズがぜんぜん合っていない、バランスも悪い、でも着たいから大枚はたいてお直しに出す、そのうちそういう服に興味がなくなって、たんすの肥やし、みたいな。お金の使い方が下手だった・・・。着物にも手をだして失敗した・・・。
11§お金が無い時、食費とおしゃれ代、どっちを削りますか?
おしゃれ代。
わたしのおしゃれ意欲なんてそんなもの?
もちろん、お金がないと食費も削らざるをえないけど、日々の糧は基本ですから。おいしいものを食べたい意欲のほうが強いです。
12§好きな異性のファッションは??
・・・あまり異性のファッションには興味がないみたい。街中を歩いていても、女性のファッションはみるけど、男性は視界に入ってない気がする。しいていうなら、スーツが似合うとかいうよりは、ハーフコートやパーカー、Tシャツ、ジーンズといったラフな格好が似合っていればいいかな、と。なんかフツーだけど。あ、でも何か一点でもこだわりがあれば(Tシャツとか)、それについて話を聞くのは楽しいですね。
 こんなもんでしょうか? ま、ここのサイトは映画と食べ物の話しかしてないから、ファッション関係は疎いジャンルではありますね。

memo(パンやさんと美術館)

もうすぐ心斎橋そごうが開店する。チェックすべきはデパ地下のパンやさん。調べてみると、大阪初登場の「ビゴの店」と日本初登場のmoisanというフランスのパンやさんが入る模様(ドンクはもーいいよ、、、)。心斎橋に出かけるのが今から楽しみです。
あと、国立国際美術館の「転換期の作法:ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術」はぜったい観にいきたい。10月までやっているので、ちょっとのんびりしているけど、機会を逃さないようにしよう。

沖縄食材

 数年前あたりからゴーヤの美味しさに目覚め、毎年夏になって市場価格が安くなったとたん、ゴーヤづくしになる。茄子その他の野菜といっしょに炒めて食べれば、ほんとに美味しい。あと、今年はシークァーサーにもハマった。柑橘類系の香りだけど、初めての香りで、これがまたゴーヤのサラダと合う。甘みがあまり感じられなくて、酸味が強い果実みたいだ。ただ、瓶詰めシークァーサーの市場価格はまちまちである。安いところをがんばって探したほうがいいかも。
 気候がますます亜熱帯化しているからか、たんに流通ルートが開拓されたのか、南の食材を簡単に手に入れられるようになってうれしい。食べてもほんとに美味しく感じられる。夏とゴーヤはもう切り離せないなあ。
 沖縄ブームを反映してか、あちこちで沖縄物産展をしている。先日は、「黒糖黒胡麻ジャム」なるものを買ってみた。ふつうに黒蜜を買おうと思っていたのだけど、珍しいのでこっちにした。パンにぬると美味しいけど、他の食べ方はないのかと模索中(あまり甘いパンは好きではないので)。寒天に黒蜜の代わりに入れると、おいしかった。蕨もちをつくるときに練りこんで作ってみたら、墓石カラーのどうみても蒟蒻な蕨もちができた。風味も飛んでしまい、これは失敗。バニラアイスにかけると美味しそうなのだが、黒蜜というよりはジャムなので、かけにくい。少し水で溶いて濃度をゆるめようとしたら、墓石色の変な水になってしまった。黒蜜の濃度にしたいのだが、、、そのまま使うしかないみたい。ヨーグルトにも入れてみたが、可もなく不可もなくな味になった。ヨーグルトの酸味といまひとつ合わない気がする。・・・ベストな食べ方を発見する前に、なくなってしまいそうだわ。
 あ、今思いついた! 黒蜜と黒糖黒胡麻ジャムを混ぜて溶けばいいんじゃないのかな? しかし今手元に黒蜜はないか・・・(黒砂糖もない)。

映画バトン

 MAIさんよりバトンが回ってきたので、試みにやってみます。タルコフスキーの「鏡」とパラジャーノフの「ざくろの色」はMAIさんがすでに挙げられていたので、なかなか外しがたい作品だけれど、今回は外しておいて、、、
1.心に残り続ける映画
、、、これ難しいな、挙げだすとキリがない。ムリヤリ挙げるとすると、
レオス・カラックス「ポーラX」
「汚れた血」も捨てがたいけれど、「ポーラX」のほうが衝撃度が高かったので。画面から漂う不穏な空気は、今思い出しても、胸苦しくなる気がする。
アンドレイ・タルコフスキー「惑星ソラリス」
〈ハリー〉のあの神秘的な形象は忘れがたい。あれは幽玄的な存在だった。レムの原作やソダーバーグのリメイク版との対比ができるのも楽しい。(そういえば、レムのポーランド語版の原作が邦訳されたらしい。ハヤカワ文庫はロシア語版の翻訳で、レムにとっては不本意な削除があると聞いた。その削除部分というのが、学者たちがソラリス学について延々論じる部分なんだそうだけど、、、映画的にはマニアックすぎてウケなさそうな部分だわー)
2.愛する人と見たい映画
リサンドロ・ドゥケ・ナランホ「ローマの奇跡」
ガルシア=マルケス原作の映画化作品。7歳の娘を突然亡くした父が、数年後に墓をあけると、娘が眠ったまま生きていた。父は娘を連れて、ローマ法王に奇跡の認定を求めるためバチカンに赴く、という不思議な物語。奇跡認定の手続きに翻弄される父親の、眠ったままの娘への愛情がとても切ない。
ペドロ・アルモドバル「オール・アバウト・マイ・マザー」
これも、突然息子を亡くした母が主人公。あまりに辛い現実であっても、人と人との関係は新しく作り出されるし、失くしたはずの絆もまた、ゆるやかに、前よりも豊かに結びなおされていくこともあるのだ、と希望を感じさせてくれる。
3、震えたホラー映画
ホラーは見ないです。
代わりにわたしの「お尋ね映画」を書いときます。
ポーランドかどこか東欧の映画で、数学者である父親と息子が登場する。ある冬の日、父は池に張られた氷の硬度を算出し、絶対に割れることはないと太鼓判を押す。父を信頼している息子はその凍った池にスケートをしにいくのだけれど、氷が割れて息子は死んでしまう。父は息子が死んだという「ありえない現実」に直面して、呆然と立ちすくむ、、、という出だしだった。
・・・不条理さと救済がテーマだったのか、続きがとっても気になるのだけれど、あいにく映画のタイトルも監督名も分かりません。誰がご存知であれば教えてください。
4、バトン回す5人
では、nozakiさん、遊民さん、梨子さん、岡田さん、よしふみさんのお名前を挙げておきます。強制じゃないので、メンドくさかったらスルーしてくださいねー。

ビール

 治ったり、ぶり返したりだったけど、なんとかおなかの調子も戻ってきた。食べられずに保存していたキムチは、冷蔵庫で相当な匂いを撒き散らしだしたので、もうざっと水洗いして野菜と一緒に炒めて食べた。冬だとキムチ鍋になるところだけど、夏だし、やっぱここはゴーヤでしょう。それでも十分ピリ辛だった。あと、濃ゆい珈琲も心ゆくまで堪能し、ついでにビールも堪能しようといそいそと買いに行く。
 最近お気に入りのビールは、断然「プレミアム・モルツ」。ふつうのモルツも好きだけど、プレミアムとついているだけあって、なかなか美味しい。喉の奥でフワ〜と膨らむ香りがいいねー。ドイツで飲んだビールの味を思い出させる銀河高原ビールも大好きなんだけど、あいにく近所では売っていない。本当に残念。近所に売っていたらだいぶ散財していたと思う。モルツはコンビニやスーパーで買えるから、何か買うとしたら、ついついモルツを買ってしまう。
 あと今日はKIRINの「ブラウ・マイスター」というビールも買った。まだ飲んでいないけど、ドイツ語がついているので期待大。発泡酒に席巻されつつあるご時世だけど、美味しい国産ビールがもっとたくさん増えますように。

韓国紀行

 韓国から帰ってきました。
 唐辛子摂取量が極端に多くなったせいか、帰ってきて胃腸を壊した。なかなか治らないのでどうも夏風邪をひいたみたい。頭は痛いし、おなかは痛いし、熱っぽいしで、楽しかったわりには今すっごくブルーです。
 旅行は、直前にツアーで申し込んだものだから、ホテルまで送迎付きでラクチンだった。ただ、添乗員に飛行機の離陸時間の4時間前にホテルのフロントで集合といわれて、一緒にいった友人など離陸時間の90分前に空港にいればぜんぜん大丈夫という考え方の人だから、ぶーぶー文句を言っていた。ツアーはラクチンだけど、なんか不自由だよねー、、、やたらと免税店に誘導したがるし。免税店で買うものなんてほとんどないっつーの。といいつつ、お楽しみとして、毎回コスメや香水を自分用に買うけど、ま、小物ですしね(でもネット通販のほうが、免税店より安くなってる! 経済の世界ってふしぎ〜)。
 
 やっぱ買い物が楽しいのは、街中のお店やスーパーマーケットでしょう。今回は韓国の友人と会って、いっしょに買い物について来てもらったので、量り売りのキムチとか細かい注文も全部通訳してもらったので助かった。韓国海苔とか棗のお茶とか焼酎とかキムチラーメンとか、やたらと嵩張るものを買って、ちょっと後悔したけど、、、。あと、キムチがどれだけ密閉しても匂ってくるのはさすが。日本で売っているのとは味の強烈さが違った。
 食べ物で美味しかったのは、参鶏湯(サンゲタン)。鶏さんが丸々白いスープに浸かっているのは、ちょっとグロいと思った。でも一口食べると、これまで食べたことのない味で、淡白なのかコクがあるのかよくわからないけど、すごく美味しかった。鶏のおなかに詰まっているもち米や朝鮮人参や栗や棗などを食べていると、代謝の悪いわたしでも汗がにじんできて、量が多いのにいつのまにか全部平らげてしまった。これは薬膳なのね。またどこかでメニューに載っているのを見たら、ぜったい注文したい。
 あとは定番で、ビビンパとかカルビとか堪能した。そんなに肉好きでもないわたしだけど、さすがに美味かった。野菜がたっぷりついているのが、日本の焼肉とは違うところかなー。あと時間がなかったから残念だけど、屋台も挑戦してみたかったなあ。
 日本と味覚が違うなあと思ったのは、ビールや珈琲がやたら薄いこと。飲み物はアメリカの影響が強いのかな。びっくりしたのは、無理やり見つけて飲んだギネスまで薄かったこと。バカ高かったのでヤラレタ〜という感じだけど、ほんとに薄味が好みみたいだ。そしてお茶とかお菓子はやたらに甘い。日本と同じ商品でも、韓国のものは若干甘い。カルビのあとに出てきたザクロ茶があまりに甘く、肉のあとにこういう甘さがくるとは、意表を衝かれる気分だった。
 
 ほとんど食べ歩き旅行だな・・・そんなだから、今おかゆと梅干の食事なのね・・・。写真は参鶏湯は撮ったけど、あとは全部食べた後に気がつくといういつものパターンで、ほとんど撮ってないし、、、。とりあえず体調悪いので、もう寝ます。