映画鑑賞

 ソダーバーグの「ソラリス」みてきました。
 ほとんど最初から最後まで泣きっぱなしで、冷房はそんなにきつくはなかったにせよ、映画館を出たころには、くしゃみと鼻水がとまらなくなっていた。ある一定の閾値を超えると、いつもこうなるのね…。
 もうこれはレムの原作を買うしかない!と思って、本屋さん2軒もはしごしたのに、なかった。すごく読みたい気分だったのに。せっかく本屋さんにきたのに何にも買わずに帰るのもくやしいので、ぜんぜん関係のない本を買って帰宅した。

スランプ

毎日判で押したような同じような日々が続く・・・。このままだとあっというまに今年も終わるに違いない。1年365日なんて短すぎる。1年1000日くらいにしてほしい。「今年もたいしたことせず終わったなあ」と反省するのが少なくてすむ。・・・などとクダラナイことを考えてしまう今日このごろ。少々スランプ気味。

イゾラド

 たまたまつけたテレビで、アマゾンに住む「イゾラド」=「隔絶された人びと」についての番組を見た。
 接触を試みた「文明人」のもちこんだ病気ゆえに、何部族もがあっというまに絶滅したのだという。今は、猛烈な開発の波が彼らの居住空間を奪いつづけているという。世界を均質化し平準化しようという動きは、独自の存在を消滅させていき、そのことによって、われわれの側もまた人間的な豊かさを失っていく――番組のメッセージのひとつは、こういうものだったと思う。
 番組のなかで中心になっていた一つが、ふたりの「イゾラド」だった。かれらが子どもだったころに、その部族は雷か襲撃か銃かによって、とにかく滅亡したらしい。かれらはたった二人きりで森のなかで生きてきて、80年代に推定年齢30才前半で、「保護」された。2000年前後?に保護区で静かに生きる彼らの姿がカメラに映し出されるのだが、それは、世界から隔絶されてたった二人で生きる人間の姿だった。
 かれらは、ひたすらに矢を作る。けれども、その矢で狩をするわけではない。弓すらないのだ。かれらは子どものときに部族から切り離されたため、狩の仕方を習うことはなかったらしい。
 どれほどの傷を心に負っているのか、言葉という手段が断ち切られている以上、外部のものが想像するための手がかりは少ない。ただ、かれらが矢を作るのは、その不安を、傷を宥めるための行為なのだということだけは、分かる。
 矢をつくるという行為をとおしてのみ、かれらは今は亡き部族へとつながり、外の世界を、文明を、拒否しつづけている。そのことは、自分たちの部族の言葉を喋るけれども、外の世界の言葉をおぼえようとはしなかった彼らの態度にもあらわれている。かれらはその言葉を外の人間に教えようともしなかった。
 
 すべてを平準化していく時代にあって、その波にのみこまれようとしない在り方とは、「隔絶」という形でしか現れないものなのか。そして外の者は、その隔絶を尊重することしかできないものなのか。整然とならべられた大量の矢が、彼らという存在に刻み込まれた傷痕と、ふたりだけの世界に閉じたまま消滅していくことを選んだ彼らの意志とを、垣間見させているように思った。

永遠の少女?

 嶽本野ばらの『カフェー小品集』をぱらぱらと読む(読んでる途中)。友人は野ばらさんをさして、「吉屋信子や森茉莉の路線をひきついだのがオトコだったというあたり、21世紀だわよねー」と見事にまとめてくれたが、まったく同感。
「君も僕も、もう蒼い季節など乗り越えてから幾久しいというのに、どうも思春期の感情が抜けきらず、というより年を経るごとにその感情が増大していくタイプのようで、蒼さを八分の諧謔と二分の熱のバランスで愉しむことを常としておりました。」(10頁)
などという文章に思わず笑ってしまいました。そんなに冷静でどうする。21世紀のオトメは現実から飛翔して「わたしの美の世界」を創り出すには、幾分ナイーブのようで、現実の生活臭漂う生命力に抵抗するには、狂気のエッセンスが少々足りないのかしらん。

散髪

 夏に向けて、髪をさっぱりと切りにいった。いったんショートにすると、ショート以外の髪型ができない。
 うちの近所は美容院が飽和状態なので、複数の美容院にいきつけて、サービスカードなどをうまく使いまわしている。一つのところにいきつけても、美容師さんもすぐに店を代わっているし、わりきって、安い値段で切ってもらったほうがいい。
 でも今回いったところの美容師さんはけっこう好きかも。気立てのよいお兄さんで、いろいろ親身になってくれて、悪くない。

美術

 もう忘れそうなので、簡単にメモっときます。ブリヂストン・ミュージアムでレオン・スピリアールト展を見たのですね。何げなーく見にいったんだけど、これがすごくよかった。
 スピリアールト(1881−1946)はベルギーの画家で、どこの流派にも属さず作品を描いたらしい。とくに1910年前後くらいの作品が気に入った。海辺に佇む少女たちを描いた一連の作品があって、モノトーンの写真のように、光と影を描いていて、一瞬ファッション写真をみているような気にもなる。でも即物的なところは全然なくて、輪郭を浮かび上がらせるだけの少女たちの姿は、幽玄の存在であるかのように、どこか得体がしれない。ポストカードもほとんどこの辺の作品ばかり買ってしまった。
 ほかの作品は、キリコとかを思い出させるような画風もあって、「シュルレアリスムの先駆」というのも、なるほどなあというところでした。
 うーん、超カンタンメモ。

梅雨

 そろそろ梅雨です。蒸し暑くなりそうです。当分なにかと忙し目な日々が続きそうです。天候に負けそう・・・。忙しいと本が読めないとか、映画が見れないとかいうのは、イイワケなのでしょうか。ちょっとボヤキがはいってます。とりあえず、蒸し暑い・電車・重い荷物の三点セットがいや〜。

ドラマ

 最近木曜日の晩はあわただしい。9時から「動物のお医者さん」をみるのにあわせて、ごはんもお風呂もあわただしくすませる。ドラマにはまるとしんどい。
 9時に準備万端でテレビにむかったのに、野球。ええ〜。みるものないから、サンテレビで阪神戦を見る。サンテレビってすごいなあ。阪神戦以外の番組で記憶にのこるものがない。普段なにを放送しているんだろう。
 やっと始まった動物のお医者さん。最近はもっぱら要ちゃん=二階堂のテンション高いオマヌケぶりをみるのが楽しみ。二階堂とねずみの組み合わせ、これ最強。原作でもこんなにアホなやつだったかなあ?? 友人は「そうだった」というのだが。