無題

クストリッツア監督の「パパは出張中」をみる。お気楽そうなタイトルに反して、中身はけっこうハードでした。またコメントきちんと書こう。
だんだん春めいてきて、暖房器具が不要になってきた。でも気温の不安定さゆえか、調子は悪い。ポストペットの「だらだらしてます」というのがぴったりな毎日。

暗い展望

 この戦争のもたらす最悪の影響とはなんだろうか。
 アメリカの思惑はフセインを倒して、親米政権を建てること。国際世論の反発と国連の支持を受けられなかったことを思えば、短期決着が何よりも望ましいと考えているだろう。無駄な殺戮を増やさないためにも、今の状況ではそれを願うしかない。
 長期化した場合、追い込まれたイラクが生物・化学兵器を使ったら、米兵の死亡、イラク兵・一般市民の死亡はうなぎのぼりになるだろうし、国際世論の反発はさらに激化するだろう。5年10年のタイムスパンでみると、テロリストを育てる土壌をさらに肥やすだろう。結果的に、テロを根絶するための戦争がテロを醸成する原因になったというシナリオになりかねない。
 だから短期決着は何よりも望ましい。
 けれどもはたしてそうだろうか。
 もし短期決着して、アメリカの楽観的な筋書き通りに事が運んだら、アメリカは今回のやりかたに自信を見出すだろう。世界はアメリカの成功の前に沈黙を余儀なくされるだろう。そしてすでにささやかれている通り、次は北朝鮮が標的になるかもしれない。そうなった場合、世界は北朝鮮に対して、圧倒的な武力を振りかざす形でしか向き合うことができなくなるのではないか。アメリカの成功は、他の選択肢をほぼ封じてしまった。
 もしアメリカの思惑が外れて戦争が長期化した場合、アメリカはこのやり方に対する反省を迫られるだろう。武力でものをいわせるやり方、正当性の裏付けを欠いた武力行使のツケを払わされるだろう。そうなったほうが、世界の別のあり方を模索する余地を残すかもしれない。ただその場合でも、テロの脅威は増すばかりだろう。
 どちらもシュミレーションにすぎないけれど、暗いビジョンしか思い浮かばない。

無題

 ニュースを見つづけていると、今回の戦争がつくづくバカバカしくなってきて、ニュースを追う気力がなくなってきた。フセインもブッシュもうんざり。小泉の舌足らずな開き直りのお喋りもうんざり。嬉々として兵器解説や作戦解説するメディアもうんざり。
 こんな戦争で死ぬのはバカみたいなので、爆弾の下にいるイラク人は死なないで生き延びてほしい。ほんとうの闘いは戦後にあると思うから。

戦争

 アフガンへの空爆のあと、「次はイラクだ」といわれつづけてきたけれど、とうとうそれが現実化するようだ。
 大きく感じるのは、国際社会の構造が変動しつつあるということ。1990年代の冷戦崩壊後の世界各地の混乱を経て、やっと世界秩序のあり方がくっきり浮かび上がってきたように思う――それもものすごく不気味な形で。国連を中心に、国際社会に「法の支配」を根付かせるという継続的で忍耐の必要な試みがほとんど風前の灯となり、「剥き出しの力」と「問答無用」的議論軽視病が勝利をおさめつつある。国際社会がマフィア化している。
 政治というものは、経済的な利権や軍事的・地勢的な支配戦略など具体的な利害がからまりあっているものだけど、理念的な支えというものも無視できないだろう。ラムズフェルトらネオ・コンサバティヴを基軸に、アメリカの「普遍的にして絶対的な価値」たる「デモクラシー」を世界に押し広めるというという意志が、今のブッシュ政権の理念にあたるだろうか。
 ところがデモクラシーは、根本において「力は正義ではない」というレトリックをもっている。人民の同意を正当性の根拠におく政体であり、その正当性にもとづいて法を形成するわけだから。もちろんこれはつきつめれば「レトリック」であって、デモクラシーを成立させる「力の一撃」は巧妙に隠蔽されている。しかしこの隠蔽は、デモクラシーが「普遍的価値」であるというためにも、なされなければならない隠蔽のはずである。剥き出しの力をこれほどまでに露出させるアメリカは、自らの行為によってデモクラシーのもつ良き価値を傷つけている。
 かつて宗教戦争が吹き荒れたヨーロッパでは、絶対的な価値としての「神」にいかにご退場いただくかという議論がなされた。今、絶対的価値としてデモクラシーが物神化されつつあることは、異端を滅ぼすまで徹底的に戦いぬくというメンタリティを醸成してしまうだろう。そこには、寛容・協調・妥協といった要素の入り込む余地がない。剥き出しの力をコントロールする審級をつくることこそが、デモクラシーの良き価値であるはずなのに。

言替

 The Christian Science Monitorの記事、おもしろかった。[via:asahi.net]
 ひたすらないいかえに受験勉強を思い出したりして。しかし、 「imperialism」→「lording-it-over-others」のムリヤリさ加減には笑った。
 「敵性言語追放」の発想って、いつの時代でもどこの国でもあるのだなーと、「freedom fries」で再認識。CSMの皮肉な記事もいいけど、「freedom fries」のネーミング自体、かなりブラックですな。

新机

 机がうちにきた。これまで、ちゃぶ台というか、冬はこたつでパソコンをいじっていたので、体にはあまりよくない状況だった。足元が暖かくていいんだけど、腰だの肩だのが痛い。やはりデスクワークは机に座ってやらないとダメですね。でも足元寒いー。
 今日は用事で心斎橋に出た。映画もみたかったが、観たい映画は心斎橋・難波あたりでは上映しておらず、移動に費やす時間はなかったのであきらめる。そんなに動き回ったとも思わないんだけど、疲れて入ったスタバでは、気がつくと、コーヒーとビスコッティーノを一気飲み&一気食いしていた。そんなに一気に飲むものではなかろうて…。
 少しだけドストエフスキーの『地下室の手記』を読み進める。主人公の屈折の度合いはすさまじい。19世紀どころか、きわめて現代的な人間の一つの姿だと思う。彼のような人間は、決して珍しくはない。
 Ein gekaufter Schreibtisch kommt ins Haus. Bis hierher setze ich mich am niedriger Tisch, um mainen Computer zu benutzen. Aber dieser Stil ist nicht gesund für meine Schulter und Hüfte. Wegen der Schreibtischarbeit soll man sich am Tisch setzen.
 Heute ginge ich nach Shinsaibashi. Wenn ich müde wurde, ginge ich ins Café, wo ich in einem Augenblick Kaffe trinkte. Noch langsamer würde ich Kaffe genießen…
 Dort habe ich das Roman von Dostojewsky “Aufzeichnungen aus dem Kellerloch“ gelesesn. Die Hauptperson ist ein Mann mit einem abartigen Charakter. Gegenwart auch ist solcher nicht selten.

返信

 やっと日記を書ける状態です。体力ないのにマラソンしている気分。日記どころか、返事を書かなきゃいけないメールがいっぱいたまっている。
 事務的なメールは、見たらすぐに返事を書いてため込まないようにしているけれど、友人からくるのはついつい不義理をしてしまう。でもそれだけじゃなくて、わたしの知り合いから来るメールは、とにかく長い! 文章の長さもさることながら、テーマをどんどん転がしていくから、延々メールのやりとりをしているわけですよ。しかも複数の人間で転がしているから、ほとんどメルマガ。
 じゃあヤメたら?といわれそうですが、おもしろいのでヤメラレナイのです。当然返事も短いわけはなくて、返信メールを書くだけでもかなりの時間を割いている。だから、忙しいときについつい後回しにしてしまうと、話題が複雑に枝分かれしてしまい、2、3回分まとめて返事を書くとすると、これまでの話題を取捨選択しながら簡潔にしかも発展的に、返事を書かねばならないのですね。
 というわけで、これまでのメールをまとめ読み。明日がんばって返事かこうっと。
 Ich kann gerade noch mein Tagebuch führen. Denn ich habe keine Zeit wegen meiner Arbeit. Und ich habe viele unantgewortete E-Mail.
 Natürlich kommen diese E-Mail aus meiner Freunden. Sie schreiben die an mich adressierten E-Mail immer lang! Sie ist fast gleich E-Mail Magazin!
 Also antworte ich auch immer lang, deshalb brauche ich immer viele Zeit, sie zu schreiben. Morgen will ich diese Arbeit fertig machen!

趣味

 なかなか日記を更新できずにいる。映画鑑賞とも縁遠い日々。なにかと用事がたてこんでまとまった時間がとれない。それとも単に気がぬけているだけか。
 先日も飲み会。いまさらながらコミュニケーションってむずかしい。話の音頭をとる人物がいたんだけど、見事に「俺様」の話で終始。本人は「俺様」の「おバカな話」で盛り上げているつもりらしいが、レベルの低い下世話な話がえんえん続いて、まわりも最後は引いていた。けっして悪い人ではないのだが、サービスの方向がはなはだしく勘違い。みんながみんな、下世話な話で盛り上がれるわけではないのに。相手をみて判断できんものか?
 消化不良のまま、仲のいい友人とまた飲み直しにいった。
 自由に会話をするところから、おもしろい話も有意味な話もでてくるはずなんだけど、「自由に会話」を放置しておくと、下ネタ・悪口・罵詈雑言からなかなか脱出できないことも多々ある。「ああ、おもしろかった」と思えるくらいには有意味な会話の場になるためには、別の動機づけが必要なのかなあ。
 次の日も先日の飲み会とよく似たメンツで昼ごはんを食べる。下世話な話をしまくったヤツらに昨晩のことを反省しろとせまる。とりあえず品性ある会話もできるんだぞというところを示せと、自分の趣味をのべさせる。
 下世話な連中のうち、ひとりは、よく考えれば無趣味であることが判明。駅名ぜんぶいえます的な妙な「特技」はあっても趣味はなし(だから下品なのか?) もうひとりは、やたら多趣味だけど人との接点のあまりないピンポイント追求型で自己完結していた。
「ぼくステレオが好き」
「音楽が好きなの?」
「いやステレオの音響を追求するのが好きなの」
「ふ〜ん」←会話終了。
わたしは映画が好きだというと、
「映画館でみるの?」
「いやビデオが多いよ」
「そんなの映画好きっていわないよ! ビデオだとサウンドが十分じゃないよ!! やっぱり大画面・大音響でみなきゃ映画見たっていえないよ!!」
…こいつムカツク。会話(強制)終了!ただのオタクだろオマエ!!

鉄道

 先ほど飲み会から帰宅。
 疲れきってますが、からだがタバコくさい気がするので、無理やりお風呂に入る。疲れているのに、こういう日はたいてい寝つきが悪い。あまりお酒を飲まないようにしたけれど、眠れそうにないので、これを書いている。
 6時から11時半まで喋ってた。途中、4人のメンツのうち2人が鉄道オタクと判明。鉄道用語でまくりの謎な会話を聞いていたら眠くなってしまった。ぜんぜん分からん。ガンダムオタもかなわんが、鉄道オタとは接点皆無ということが分かった。

雨霰

 さっきまでものすごい勢いで霰(あられ)が降っていた。窓ガラスに当たる音もすごくて、あわてて窓を閉める。今日は少し肌寒い。風も強くて、空気がうなっている。これは春一番なんだろうか? まだ少し早いのかな。まさに三寒四温というかんじで、寒い日と温かい日が交互にやってくる。自分が外国に住んでいて、この時期に日本にやってきたら、天気に関してはいい印象をもたないだろうな。
 Heute hagelt es und windet sehr stark. Ist es Haru-ichiban, erster Südsturm im Jahr? Frühling kommt ganz nah? Wenn ich im Ausland wohnen würde und in dieser Jahreszeit nach Japan kommen wäre, hätte ich keinen guten Eindruck des japanischen Wetters.