女は女である

une femme est une femme
1961年 仏・伊
監督 ジャン・リュック・ゴダール
出演 アンナ・カリーナ
ジャン・クロード・ブリアリ
ジャン・ポール・ベルモンド


 ゴダールって、こんなコミカルな映画もつくっていたの?とまずびっくりした。「24時間以内にこどもがほしい」と突然いいだすアンジェラ(アンナ・カリーナ)と、結婚するまでこどもなんか欲しくないと突っぱねる、パートナーのエミール(ジャン・クロード・ブリアリ)、このカップルの痴話げんかに巻き込まれるアルフレッド(ジャン・ポール・ベルモンド)の三人で繰り広げられるコメディ「女は女である」。
 いってみれば他愛のない三角関係モノだけど、たとえばもし今これをリメイクするのは相当難しいかもしれないな、と思った。何より、映像のこのセンスのよさは越えられないのでは? とにかく文句なくカッコいいし、アンナ・カリーナのかわいらしさは全開です。オープニングや字幕の文字の入れ方、アンジェラとエミールの住む部屋のインテリア、エミールの働く本屋さんでカラフルな色彩にいるアンジェラ、アンジェラの粋なファッション等々、絵になる映像のオンパレード。
 目玉焼きをポン!と空中に放り上げて、電話をとりにいき、もどってきてまたフライパンに目玉焼きをうける、というシーンがあって、こういうアソビってゴダールにしては珍しくない? そのあとアンジェラが、階段で目玉焼きをフォークでつっつきながら食べていて、これを見たとき、今日のばんごはんは迷わず目玉焼きにすると決心したよ。


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