うだるような暑さのなか、昔お世話になった亡き先生のお宅に弔問にでかけた。ちょうど三回忌になるのだろうか。総勢8人ほどででかけたので、賑やかだった。ご仏前に近況報告をし、その後食事をいただきながら、久しぶりにあった知り合いたちと盛り上がったた。
先生の蔵書も気に入ったのがあればもっていっていい、と奥様が仰るので、何冊かいただいてきた。パラパラとめくると、書き込みがしてあったりして、亡き先生の痕跡をたどっているような気がした。
先生が亡くなられて、それまでの関係性はその時点で凝固してしまったように感じていた。でも、こうして、先生のお宅にお邪魔して、書斎をみて、本を手に取ったりするようになるとは思ってもみなかった。先生の死後も、わたしたちとの関係は終了してしまったわけではないらしい。なんだか不思議だ。