旅行の帰り、和歌山県立美術館の「アンジェ美術館展」に立ち寄った。17世紀、18世紀のロココ絵画が中心だが、19世紀の作品まで延長して展示されていた。
時代時代のニーズが、どういう絵画を求めていたかが分かって、なかなかおもしろかった。たとえば、歴史や神話を題材に描かれた軽やかで優雅な絵は、宮廷文化華やかりし頃に好んで描かれたもの。そのあとには、肖像画や静物画が求められるようになる。(ルイ14世の肖像画って、教科書で見たことある絵じゃん。)19世紀に近づいていくと、シェイクスピアやダンテの作品を題材にしたロマン主義的な匂いのする作品が描かれたり、古典古代へのまなざしをもった作品が作られたりする、といったように。
何気なく立ち寄っただけで、あまり意気込んで見にいったわけではないので、あっという間に閉館時間になり、追い出されてしまった。常設展が見られなかったのが残念。