バスに乗った。
別になんてことないふつうのバスだ。その駅からバスに乗るのははじめてだったから、どこにバス停があるのか探し回るのに四苦八苦した。日曜日のわりには、ちょっと待つだけでバスが来た。最初は街中を信号で止まったり走ったりしていた。そのうち、いつのまにかバスは快適に走り出した。信号もなく、渋滞でもなく、まっすぐ一直線に、目的地につくまでほぼノンストップで走っていった。窓からみえる景色も緑がどんどん増えていき、なんというか、とても爽快だった。太陽の塔がちらりと目に入る。いつ見ても、ヘンな顔だなー。
バスに乗っていると、視線が高くなるから、乗用車に乗るよりも楽しい。こどものときの遠足を思い出す。バスにのって遠出するなんて、ぜんぜんなくなったなあ。でも大阪でも京都でも、ふつうバスに乗っていると、ちまちま走っては止まってまた走り出す、というかんじで、イケイケゴウゴウな路線などない、少なくともあたしは知らない。それに、京都ではバスをよく使うけど、大阪ではほとんど使わないし。今日みたいな路線は、まあ都市開発地域だからあるような路線なのだな。
けっこうな距離を走ったようだけど、時計をみると10分ほどの走行だった。なあんだ。このままもっと乗っていたかったなあ、と惜しみつつ降車。もういちどあの爽快さを味わいたくて、帰りも20分ほど待ってバスに乗った。帰りも調子よく走ってくれた。待ち時間のほうが長かったんだけどね。
(14.okt.01)