四国のおみやげ

 知り合いの住む松山に行ってきた。彼女は海のみえる家で猫と暮らしている。大阪の喧噪のなかに住むわたしとちがって、ずいぶん静かな生活をおくっているようだった。猫がいるからさみしくないのよ、という。実際、わたしたちが話をしていても、ひっきりなしに猫に声をかけている。話は途切れて、その都度猫に話題が移っては、また別の話題に話がうつっていった。
 JRの駅まで送ってもらい、別れを告げ、それから列車を待つ間におみやげを物色した。
 松山なので、一六タルトとぼっちゃんせんべいを買う。それから四万十のりを選ぶ。母へのみやげものを選ぶのはいつも気をつかうのだが、甘いものを買っていっては、糖尿病にかかっていることを知っているくせにと怒るので、うどんにしようと思った。でも手にとったうどんには「讃岐うどん」と書いてある。気になったので店の売り子さんに聞いてみた。
「讃岐うどんって、愛媛のおみやげにならないですよね?」
「え、そうなんですけど、まあ広く「四国」ってことで・・・。あ、でも、こちらの四万十のりは愛媛のおみやげですよ」
「坂本竜馬の似顔絵書いてますけど?」
「製造元は愛媛なんですよ。」
 四国ってことでってか? なんかアバウトだなー。まあ大阪のキオスクにも八つ橋とか置いてるし、迷ってる時間もないので、それをまとめて買っていった。
 岡山で新幹線に乗り換えたのだが、待ち時間のあいだに美味しそうだったので、吉備団子と桃福というおもちに桃餡をかけたものを買った。
 帰宅してから、お茶をいれて桃福を食べたが、ピンク色の赤福だった。すごいパクリ商品。ヴィジュアル的にはピンク色でかわいいけど、味は赤福のほうがおいしいかなあ。あらためて買ってきたみやげものをながめると、どこに行ってきたのかよく分からん結果になっていた。

四国のおみやげ」への6件のフィードバック

  1. kiryn

    ゆずの香りがふんわりして、甘すぎず、見かけによらず上品な味でした。気にいったので、ほとんど自分で食べてしまいましたわん。

  2. あざらしくん

    でも、一回に二切れくらいが丁度良いよね。ときどき食べたくなるにゃー。

  3. kiryn

    ロールケーキ・タイプって、イメージ的においしくないんです。多分こどもの頃食べた「スイスロール」なるもの(スーパーで今でもみかけます。安かろう悪かろうの商品)が、味覚のトラウマになってるのかもしれない。一六タルトで悪イメージを払拭したいものですにゃ。

  4. あざらしくん

    あら?最近のコンビニには時々美味しいロールケーキがあってよ。わたくしも随分とお世話になったわ。

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