2003年です。去年は身辺の変化もあったし、仕事で忙しいときもあって、日記を書くペースは徐々に落ちてきた。ただ、サイト自体を映画評に重点を移して、映画をただ観ぱなっしにするのではなく、言語化するための場所にしようと思った。ある程度成功したとは思うけど、かなりそっけないサイトになってきたかもしれない。
何を求めてネット上に文章を書き綴っているのか、あいかわらず試行錯誤している。自分のサイトは、星の数ほどあるサイトのなかの一つでしかなく、映画評に限ったとしても、やっぱり山ほどサイトがあるうちの一つでしかない。時間を割いて書きつづった文章も、日々消費されて履き捨てられるだけの「情報」でしかないのではないかと思うときがある。まあ冷静な目でみれば、そう認めざるをえないのだけれど、わたし自身は、「情報」を提供したくてネット上に文章を書いているわけではない。
サイトを継続しているひとつの理由は、日常生活のなかで埋没してしまいがちな「わたし」を、わたし自身が自分のなかに繋ぎ止めておきたいという欲求があることだろう。肩書きとか属性とか身分とか、そういうのが一切関係ないところの「わたし」ですね。
もうひとつは、誰かとコミュニケーションしたいという欲求かな。「わたし」と向き合っているだけでは、考え方がなかなか変わらないということは多いし、人と話をするのが基本的には好き、というのもある。ただそれでも、子どもの頃からある引っ込み思案な性格もやっぱり残っていて、通気性がそういいわけでもないんだけど。
サイトの開放性という点では落第点かもしれないけど、今年もぼちぼち続けていこうと思っています。どうぞよろしく。