とりあえず帰国したけれど

 帰国しました。予定より一日遅れ、というのも、ドイツ→アムステルダムの便がトラブルのため飛ばず、急遽別の便に乗り換えたのだけれども、乗り継ぎがうまくいかず、昨日アムステルダムから乗る予定だった飛行機に置いてきぼりをくらい、そのまま一日アムステルダム市内のホテルに宿泊を余儀なくされたから。予定外的にアムステルダム観光ができてよかった、とはとても思えない。オランダでは1ユーロも使わずに過ごせたけれど、そんなことより早く帰りたかった。
 朝早くから空港に行っていたのに、エンジン・トラブルの修理にえんえん待たされ、やっとついたスキポール空港では端から端まで走ったのに予定便は出た後、そのあとまた別便をさがす行列に並び、よくこれでオランダ観光もしてきたものだ。送り込まれたホテルの食事は塩っ辛くて一流ホテルの料理とはとても思えない代物、ほとんど食事は残さないわたしだが、半分以上メイン・ディッシュを残してしまった(朝食はさすがによかったけど)。
 しかもスキポール空港のコンピュータが壊れていたらしく、乗客の大方の荷物が到着していないということが、着陸した最後の瞬間にアナウンスされた。で、わたしたちの荷物も届いておらず、ここでも空港のカウンターで延々時間を過ごすことになった。結局荷物は宅配になった。身軽に帰れるのはよかったけど、コンピュータのちまちましたコード類や日常的な化粧品類が今手元にないから、思い出したように不便さを感じる。でも機内にはこれから日本で観光しようという人たちもたくさんいただろうから、かれらの不便さを思うと、KLMの手際の悪さ・故障の多さにはほんとーに怒りがこみあげてくる。
 
 トラブルが起こったときには、語学が堪能+気が強かったらよかったのにとほんとうに痛感した。スキポールを走りに走って日本便にはわたしたちが一番先に駆けつけたのだけれど、「飛行機はでたあとよ」というKLM職員に対して、it’s not our problem! it’s a KLM’s problem! というのがせいぜいだった。息切れしてカウンターにへたりこんでいたら、後からドイツ人たちが駆けつけてきて、便が出た後だと分かると、猛然と職員に食ってかかっていた。食ってかかったところで、トランジットを探さなきゃならないのは一緒なんだけど、むこうでは声の大きい者が勝つという法則があるような気がする。とにかく先に怒った者勝ち。これがわたしにはなかなか習慣づいていない。とにかく、ナントカはなるんだけど、主張しないと適当なあしらいを受けてしまう。一緒のトラブルに巻き込まれたドイツ人たちの手助けがなかったら、ホテルだってもっと適当なところに送り込まれたかもしれない。
 よく考えたら「気が強い」の条件だけでもいいのかもしれない。「日本語できる職員を呼んでこい!」と怒鳴りちらせればいいんだものね。語学は勉強できるけど、性格は勉強できないしなあ。