ピノッキオ

Pinocchio
2002年 伊・米
監督:ロベルト・ベニーニ
出演:ロベルト・ベニーニ
ニコレッタ・ブラスキ
カルロ・ジュフレ


 「ピノッキオ」観てきました。
 ベニーニ他俳優陣の達者な演技に、映画というよりは演劇をみているような気にもなった。演劇チックなノリについていけないところもあったけど、見ごたえはあった。でも、50歳のオジサンが演じるピノッキオって、コドモに理解できるんだろうか?? コドモ対象のアメリカ映画や、日本のアニメ映画に慣れているこどもたちにとっては、かなり理屈っぽい映画のような気がする。
 じゃあオトナがみて楽しめるかというと、もちろんフェリーニへのオマージュという点でも楽しめるし、知ってるようで知らない『ピノッキオ』のストーリーも知ることができるし、CG映像の多い昨今の傾向に反して、セリフと演技力に重点をおく姿勢も好感をもてるし、おまけにクジラ(サメ?)のおなかに飲み込まれるシーンに、たむらしげるのまんが(←なつかしーい)をおもいだすこともできたりするので、楽しめます。
 
 ピノッキオが人間になっていくためには、欲望や誘惑にすぐに負けて約束を破ったり嘘をついたりする弱い部分を、失敗から学びつつ自分でなおしていかなくてはならない。たくさんの失敗をかさねながらも、ピノッキオは大好きな人に受け入れられたいために、我慢し努力することを学んでいく。一足飛びにピノッキオがイイ子になるわけではないけど、その成長していく姿をあたたかく見守ってくれる人が側にいることがとても重要なんだと思う。
 全体的にけたたましくて、見終わったときには少々つかれを感じた。頭を冷やして考えてみると、主張は非常にストレートだし、素直に捉えたら、なかなか奥深いテーマを扱っているのですね。こどもよりもおとなが見るべき映画かも。
(06.apr.2003)


hi

ピノッキオ” に1件のフィードバックがあります

  1. kiryn

     自分でよみかえしても、歯切れの悪いコメントだ。
     どうもこの映画のコメントは書きにくい。ごちゃごちゃ書いていると、「王様万歳!」といってるような気になってくる。でもって、頭のすきっこで、「王様は裸だ!」とささやく声がきこえてくるのだな。
     正直なところ、この映画の第一印象は
    「ロベルト・ベニーニのプッツン映画」
     見ているうちに慣れるとはいえ、ピノッキオ=ベニーニの最初の登場シーンはかなりひいた。ぜ〜んぜんひかないよ?ってヒトいたら、すごいと思うわ。あのベニーニに瞬時にシンクロできるってことだもんね。

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