ソダーバーグ版「ソラリス」のつづき!

 ↓でsowさんとのトークが長くなってきたので、こっちに移動します。ソダーバーグ版「ソラリス」について、あーだこーだと話が続いております。
 クリスとレイアの愛の関係にはソラリスの意味が希薄ではないのか、というわたしの意見に対して、sowさんは、二人の愛に焦点があたっている以上、ソラリスはあれでいいのではないか、というご意見でしたね。
 ついでに?sowさんバージョンの「ソラリス」を提案してくださいましたが、あれはソラリス視点ですね。ユニークな視点だと思います。作るの難しそうだけど。でも映画最後の謎めいた終わり方に対しては、ひとつの解釈になっているなあと思いました。
 たぶん、ソラリスの存在意味が希薄なのは、クリスの描き方に関係しているような気もします。彼はレイアとの関係をもう一度強いられるわけですが、どうもそこに没頭してしまったという感があります。むしろ、そのもう一歩先に、それを通じて、ソラリスとの対峙という側面が描かれていたらなあというところでしょうか。
 ・・・これって、タルコフスキー版にひきずられた解釈かなあ。

ソダーバーグ版「ソラリス」のつづき!」への8件のフィードバック

  1. 木谷梨子

    ソラリスを見て参りましたので、わたくしも一言……。
    やっぱり、世に言われるほどひどい作品でもなかったなぁ、と思いました。あと、「痛い」「辛い」という感想はほんとうに同感です。私もハンカチをちょっと濡らしてきた…。
    ソダーバーグは、ある意味、集中力のあるひとかもしれない? 枝葉をあまり広げすぎずに、クリスとレイアとの関係にきちんと集中していて、らぶすとーりー版そらりすとしてはなかなかに納得の行くような描かれ方になっていたんじゃないかな? 他に目が届いていないらしいあたりは、欠点といえば欠点なのでしょうが……。
    最後、あまりにも救いようがない終わり方だな〜と感じたんだけれども、これだって、ソダーバーグ版ではこれしかあり得ないという結末だったと私は感じました。私自身、原作を読んだあとで、「もしこのまま二人が一緒にいたらどーなったのかなー」と、想像をめぐらせたこともあったのです。
    とにかく、<クリス&レイア版>としては、結構成功していると言えそうだよね。
    もっとも、そこにソダーバーグの限界が露呈してしまっているのだろうか…。二人の関係のみに終始して、そこから先、「ソラリス」問題と結びつけるような部分が提示されなかったのは、やっぱり底が浅いとも言えるのかも。レムが見たら不満だろうな〜とは思った(^^;;

  2. あざらしくん

    kirynちゃん、わんばんこ。
    やっとソラリスの原作読みました。SFにあんまり期待しない私でしたが、びっくりの秀作でしたー、うわさ通りです。
    でも、かえってソダーバーグ版「ソラリス」を見るのが怖くなりました。結構レムの原作に浸りきったので、、、

  3. nozaki

    kilynさん、みなさん、こんにちはー。力作のソラリス論、読ませてもらいました。
    議論も白熱していて、中に入るのが難しい。
    実は私も先日見たのですが、あまりぱっとしない印象だったので、発言を控えてました。
    当日のコンディションが悪かった上に夜2時までかかったということもあるかもしれませんが。
    今回のは、たしかに二人の関係に収斂していったといえるかもしれませんね。その分、脇役に魅力がなかった。ただのオタッキーな人みたいになっていました。タルコフスキー版はもっと得体の知れないものと格闘していたような気もするんです。
    まとまりない感想ですが・・・

  4. kiryn

    みなさん、おはようございます。
    ソダーバーグ版については、世間的にも意見が真っ二つに分かれているようですが、ここでもやはりそんなかんじになってそうですね。
    「らぶすとーりー版そらりす」のところだけみれば「許せる」という派と、トータルでみて「なんだかなー」という派に分かれてるってかんじかな? どっちかーつーと、わたしは後者。
    今までずっとクリスとレイアについて語ってきたけど、脇役はほんとダメダメでしたよね。「ただのオタッキーな人」って、スノーのこと? ありゃ一番ダメな役柄でした。こういうヘンなメリハリつけるのが、ハリウッドなのかしらん。

  5. kiryn

    あざらしさん、原作よまれましたか。めっちゃ高評価ですね。わたしも実はこっそり読み進めています(実は逃避か?)。今〈ハリー〉が登場したところ。イメージするのは、タルコフスキー版の〈ハリー〉なのでした。あの女優さんはとにかく神秘的な美貌の持ち主でしたからね。

  6. nozaki

    そうでしょー。あの女優さん、リアルじゃない美しさでした。この点が二つの映画の根本的な、決定的な違い。
    最近『ノスタルジア』を久しぶりに見ましたが、この映画に出ているイタリアの女優さんもただならぬ美しさだと再認識しました。
    私が言ったオタッキー、誰だったか、登場人物の名前を把握してないので、わからないです。ごめんなさい。

  7. sow

    sowです。みなさま、はじめまして。
    そうですね、僕は確かに「ラブストーリーとしてなら許せる派」ですね。
    監督の個性が出てて良いと思うし、やはり「現代のCGを使って、タルコフスキー版ソラリスを再現してみました」じゃあ面白くないと思ってしまうんですよねー。微妙なところではありますが・・・。それとも、キャメロンの思惑なのか???
    あと、僕も原作買いましたよ。楽しみにはしてますが、溜まってる奴を読み片付けてから、と思ってまだ読んでません。あぁ、楽しみだ。
    >nozakiさん
    はじめまして。「ノスタルジア」、レンタルじゃあもうなかったもので、僕はDVDで買ってしまいました。良いすよねぇ。しかし、僕としては「ストーカー」の方が好みかも。あと、オタッキーというのは、全体的に見て「微妙に震えてる人」ではないでしょうか。多分それならスノーですね。

  8. nozaki

    sowさん
    初めまして。タルコフスキーがDVDで簡単に見られる時代になったんですね。
    私はDVDの装置もヴィデオもない状況で、映画館で観るしかない。最近は映画を映画館で見ることの方がよっぽど難しくなったなあ、などと考えて過ごしてます。

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