アンナ・マグダーレナ・バッハの年代記

choronik der anna magdalena bach
1967年、独・伊
監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
出演:グスタフ・レオンハルト
クリスティアーネ・ラング
ヨアヒム・ヴォルフ


 これはかなり実験性の強い映画だ。音楽家による音楽家のための映画といってもいい。バッハの妻の視点から、バッハの生涯を「音楽で」綴るというもの。ふつうの伝記映画を期待してみると肩透かしを食らう。音楽的な解釈についてはCD−ROMの解説書を見てくれともう丸投げするけど、どうも、バッハの生涯を辿りながら、1960年代の古楽器音楽シーンをそのまま映像で保存するという二重構造になっているようだ。だからものすごくドライな作りで、感情的なものは殺ぎ落とされている。分かる人には分かる的にかなりぶっとばしている映画なので、「バッハ? けっこう好きかも〜」とかゆうレベルのわたしのよーな人間が見ると、かなりキツイ。
 ただ、見ていておもしろかったのは、バッハの行動範囲が、教会・大学・選帝侯の宮廷という3つを動いている点。このあたりは、18世紀的であるし、またドイツ的でもあるのかな。…あんま書くことないみたいですね。
(04.okt.2003)


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