いきなりナンだが、わたしは飛行機がキライ。その理由のひとつに、耳が痛くなるから、いちいちNASAの耳栓を買いに走らなければならないというのをあげることもできる。でも、何よりも何よりも、離着陸のあの感覚がキライ。もう命をかけて飛行機に乗っている。「なんでこんな鉄の塊が飛ぶんだ?」という非常に古典的な疑問を、わたしは本気で口にしている。本気で、スチュワーデスとかスチュワートとか機長とか、こんな職業につく人の気がしれないと思っている。
あたりまえだけど、人にこういうことをいうと、賛同してくれる人と「え〜なんで〜?」という人の二つに分かれる。
「あれはね、鉄の風船だと思えばいいんですよー、風船だったらお空に飛ぶのもあたりまえ。ホラもう平気でしょ?」て、んなわけあるかー、思えるかー。
電車がつかえるときは絶対電車。だから国内移動は飛行機使わない。飛行機でないと行けないところは行かない! でもヨーロッパに行くのに、飛行機使わないのはちとしんどいしなあ。行けないことはないんだけどね。昔ドイツで知り合った男の子が、シベリア鉄道でロシアを横断して東欧からドイツ入りしたと言ってたから。別に彼は飛行機嫌いじゃないと思うけど、ヘンなやつだった。
「飛行機キライ」をつきつめていくと、「墜ちたらアウト」にいきつく。墜落するかどうかは、結局のところ、自分の運しだい。わたしはそんなに運がいいほうかというと、正直あまり自信がない。この自信のなさが、離着陸の3分間における極度の緊張をひきおこすのだな。もう当分乗りたくなーい。