A Clever Little Girl Like Lotta
1992年、瑞典
監督:ヨハンナ・ハルド
出演:グレタ・ハヴネ
ショルドリン・グロッペスタード
マルティン・アンデション
ロッタにミア・マリーアにヨナス、そして一家の住む町並が、とにかくアストリッド・リンドグレーンの絵本そっくり! 絵本の絵はとても素敵だけど、それがそのまま写実化されててびっくりした。ベルイおばさんもそっくりなんだよねー。でもロッタがブランコにのるシーンが、花吹雪でなかった点は残念かな? あと食卓に並ぶスウェーデン料理の場面がたくさんあって、見ていて楽しかった(庭で食べるあのワッフルおいしそう! あとテーブルにこぼれんばかりに積まれたベリーのような果実。ジャムかなにかにするんだろうか。ロッタのキライなニシンの燻製やフィッシュ・ボールってどんな味? ニシン蕎麦はおいしいけどなあ、とついつい食い意地モードになってしまいます)。
ロッタの怒りのひとつひとつは、いってみれば些細なことばかりで、微笑ましかったり苦笑いしたり。こういう子がいると大変だよなあと思いつつも、そのシンプルな真っ直さ・媚のなさは、やはり愛おしむべきものなのだと思う。家族や周囲の人々がロッタのとんがりかたを、呆れながらもきちんと受けとめている点がよかった。ロッタ自身の天衣無縫さの魅力だけではなく、周りの人たちがどうやってそれを受け止めているかが日常生活のなかに描き込まれていて、そのあたりがこの映画の良さかなと思った。
(29.jan.2004)
2 comments
『ロッタちゃんと赤い自転車』のコメントです。
残念ながらリンドグレーンの原作に触れたことがないのですが(物語の時代設定はどのあたりなんでしょうか?)、それでもこの映画はじゅうぶん楽しめました。映画の中に出てくるワッフルはベルギーのかたいしっかりしたものと焼き方が違うみたい。それにvollkorn(粗挽きの粒)が入った栄養十分もものじゃないかな、などと思わせますね。ニシンの燻製というのは、ドイツでも食べますが、おいしいです。
子供向けの映画やテレビドラマを見ていると、いつも大人に媚を売ってしまうようなところがどこかあるのですが、この作品は頑としてロッタの意地を通していてそこがいいですね。豚のぬいぐるみをテディと言い張ったり、てくてく一人で歩いていくときの歩き方が、なんともいえずよかった。ロッタを演じたあの女の子、かなりの名演でした。
by nozaki at /10:22 AM
nozakiさんこんにちは。お約束どおりロッタちゃんについてコメントをよせてくださってありがとう!(もしよければ、映画評のロッタちゃんのところにリンクかなにかをを貼らせていただいてもよろしいでしょうか?)
作者のリンドグレーンさんは1907年生まれ2002年死去と非常に長生きされてますね。『ピッピ』が有名だけど、『やかまし村』ほかたくさん書かれてますね。『ピッピ』の当地での出版が1945年以降、『ロッタちゃん』の邦訳は1960年代のおわりにはでているようです。となると、執筆時期が50年代 60 年代あたり、時代設定もおなじくらいではないかと思うのですが、どうでしょうね。煙突掃除夫さんが出てくるけど、いつくらいまであった職業なのかなあ? 今でもあるのかしらん?
食べ物がすっごく美味しそうでしたよね! ニシンの燻製はロッタちゃんはイヤだったみたいだけど。フォルコルンはドイツでもシリアルとかパンとかにたくさん入ってました。ライ麦の精製しきらないものですよね。こっちでいうと玄米とかそんなかんじかな。ワッフル・メーカー、実は手に入れたいグッズのひとつだったりします。ふわふわなものにはなるだろうけど。
ロッタちゃんにしろ、ピッピにしろ、リンドグレーンの描く女の子って、ちょっとハチャメチャなところがあって、そのへんがやっぱり好きですね。
by kiryn at /10:24 AM
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