やっとヒマをみつけて、清順の「狸御殿」を観にいこうとしたら終わっていた! よくあることとはいえ、やっぱりくやしい。「ヒトラー」がそろそろ公開だろうから、これは絶対日程をチェックしておかなければ。とにかくなんか見ようと思って、オリヴェイラの映画みました。見ごたえあるよね、この人の映画。以下に感想を載せておきます(また例によって無駄に長い。でもいろいろ書きたくなるような映画ではあった)。
ここのところPCあまり開いていなかった。多少余裕があるとPC生活から離脱できるらしい。何をしていたかというと掃除です。実は春先に大掃除をして大量に出した本の一部(古本屋行きの予定でダンボール箱詰め)がいまだに玄関先に放置されていた。数ヶ月立つと、ごみの山も家具の一部に見えてくるというか、見えているけど見えていないというか、人間って都合のいい生き物よねというか、とにかく場所を占領していたわけですよ。それをやっと片付けた。やっぱりブックオフ行きでした。取りに来てくれるシステムはありがたいね・・・。
あと、とってもみすぼらしい玄関先に、バラの花を植えた。もう蔦と雑草と葱しか生えていないという荒れようだったのだが、色がつくとちょっとは小マシになったのでうれしい。もっと早くこうするべきだった。こんなんばっかり。
こんちわー。
お久しぶりぶりですぅ。
狸御殿終わってたんですか・・・。
kirynさんに教えてもらって気付く私って・・・(苦笑)
こちらはスターウォーズをDVDで5本見たりと、エンターテイメントまっしぐらです。最近は真面目に映画もDVDも見ておりません。
時間が出来ればルコント、また語り合ってやってくらさーい♪
東東さん、おはようございます。
>狸御殿終わってたんですか・・・。
終わってたみたい、、、麗しのチャン・ツーイーを大画面でみる機会を逸してしまいました。鈴木清順はすごく好きな監督で、王家衛とは別の意味で美に堪能させてくれる監督だと思うのですが、見逃したちゃったよーん。
わたしってほんとに映画好きなのかな。いろんな対象に愛が足りないと思う今日このごろ(気がつかないうちに、何か大きなミスをしているかも・・・)。
>こちらはスターウォーズをDVDで5本見たりと、エンターテイメントまっしぐらです。
ハマると楽しいですよね、続きものって。今むしょうに、シャーロック・ホームズの例のテレビシリーズをもう一度みたいですー。
>時間が出来ればルコント、また語り合ってやってくらさーい♪
こちらこそ。ルコントにはそろそろ新作をひっさげて登場してもらいたいですね。あ、王関連の情報はまたそちらでチェックさせてもらいまーす。
kirynさん、東東さん、こんにちは。
シャーロック・ホームズといえば日本でも、高価なDVD-BOXが出たそうですね。日本未公開シーンやエピソードもあるけど、吹き替えの声は違うんですって。
ホームズを演じていたジェレミー・ブレットはもう10年前に急死していたんですね。知らなかっただけに、ちょっとショックを受けてます。
高価なDVDボックスとは、、、これでしょうか。
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たしかにお高い・・・。しかもBOX1だし。
吹き替えの声が違う、というのは、聞き捨てならないですね。もしかして露口茂の声ではないのですか? ちょっと調べてみると、、、諸角憲一さんという方がホームズの声みたい。・・・誰?
ジェレミー・ブレッドが急死したのは覚えています。でも、ホームズのブレッドも最後のほうはかなり年老いていた印象があるから、そう若かったわけではないのかなあ。まあ、『マイ・フェア・レディ』でおぼっちゃん役をしているより、ホームズのほうがずっと板についていましたよねー。
野崎さん、kirynさん、こんばんわ。
シャーロック・ホームズ、このバージョンかどうか分かりませんが、何度か見たことがあります。
小学生の時に乱歩(少年用)にはまって、その勢いでドイルの作品に挑戦したけど、あまり少年向きになりきってなくて難儀した覚えがあります。でも、赤毛連盟や緋色の研究には、奇妙さが印象的だった乱歩とは違う、うーん、上手い表現が出てきませんが、犯罪の怖さが単刀直入に出されています(いや、ドイルだって十分奇妙なんですけど)。ホームズの手さばきが、だからこそ活きるんですが。
最近は『さらば、わが愛』(原題:覇王別姫)というレスリー・チャン主演の京劇テーマのDVDを途中までみました(苦笑)。あの妖艶な笑顔、男としてクラッと来たのが耐えられず、一旦、PCから出しました。。。
おはようございます。東東さんはこどものときはもしかして乱歩派? 洋の東西を問わず、推理小説につきものなのは、世紀末の都市と犯罪、それから犯罪への大衆的な好奇心といったところでしょうか。そういえば、少年向け推理小説の表紙も、妙におどろおどろしかったような。
『さらば、わが愛』! この映画はすばらしい出来だと思います。京劇の女形にレスリーってハマリ役ですよね。あれはクラッときますよ、もう。三角関係のもう一人の女って、たしか若きコン・リーでしたよね? 最後が壮絶・・・(あ? ネタバレ注意ですね)。
そういや、ジョン・ローン主演の『M・バタフライ』(だったか?)も、京劇の女形を男としらずに惚れ込んでしまった西洋人の悲劇でしたが。
こんにちは。
小学生の時に真面目に読んだのは乱歩とドイルくらいです。
乱歩の少年シリーズ、表紙が魅惑的で、あのせいで真面目に学生生活を送れなくなったのが今でも尾を引いています♪
ジョン・ローンも美形で女役にもってこいですね。
そう、『さらば、わが愛』の娼婦役は、コン・リーです。
おはようございます。
あぁ、梅雨だ、梅雨だ。涼しいけど、、、。
フランスの犯罪小説で思い出しました。ルパンもはまりましたよぉ。ルパンでは探偵がどこか粗い、鈍くさい面が強調されますね。
ドイツが階級社会の未成熟という点で探偵小説が成立しにくいというのはなるほどです。1920年代でも探偵小説は出てきてませんか・・・!?
日本だと階級社会が比較的に資本主義初期に成立していたという点は大きく異なってきますね。戦前の工業発展はドイツとアメリカが似たペースで、その直後に日本が追尾するという感じでしたが、文化の内訳はドイツと日本で大違いでしょう。
20世紀転換点あたりの上海ってどうだったんだろう。列強がたくさん移住してきてたから(植民地とよぶにはまだ早い時期でしょうけど)、探偵小説にもってこいな気もするんですが、少し友達に尋ねてみます。
多分、探偵小説や犯罪小説よりも、スパイものが多いかも。日中戦争中を題材にしたスパイもの、裏政治ものは、映画ではゴロゴロある感じですが。
すんません、ルパンでは探偵は少なく、鈍くさい「警察」ですね。
乱歩、青空文庫あたりで読めないか調べてみたけれど、ないみたいです。版権まだ切れていないのかなー。『押絵と旅する男』という作品は映画でみた覚えがあるけど、なんかよく分からんかった・・・。あれは探偵小説だったんだろーか?? あと覚えているのは「人間椅子」。これもけったいな話だった・・・。
探偵小説って、イギリスとフランスのイメージが強いですが、意外とドイツにはそのイメージがないです。論理的思考が強そうなので、推理小説とか流行ってもおかしくなさそうなのになぁ。
>ジョン・ローンも美形で女役にもってこいですね。
そう!きれいでしたね。役のために、かなり体重を落として華奢な体型になったとか。ちなみに相手方の西洋人はジェレミー・アイアンズ。不幸な役柄が多い役者さんです。
フランスはどちらかというと犯罪小説という印象ですね。
探偵小説って、ブルジョア社会が成熟したところにしか成り立たないのかなーと思います。19世紀のドイツはまだ発展途上だったし。
ドイツは階級社会もイギリスのようにはっきりしていない、植民地もほとんどもたなかったから、探偵が育ちにくいですね。
そういえば以前kirynさんが感想を書かれていた『探偵小説の社会学』、実家から運んできました。そのうち読んでみるダス。
「犯罪小説」か「推理小説か」−−これおもしろいですね。
ドイツ語だとKrimiですが、フランス語だとpolarというみたいですね。Krimiはkriminalから来ているから「犯罪」のニュアンスが強いし、roman policierも直訳すれば警察小説(?)、ともかく司法的・犯罪的ニュアンスが強いですね。
となると、detective novelという言い方は英語に特有なのか。detectという言葉は語源的には「覆っているものを引き剥がす」ということらしいから、やはり「探偵」の行為そのものに焦点があるのですね。
階級社会の明確な存在と巨大な植民地が「探偵」の育成にどう関わるか・・・ってちょっとおもしろそうなテーマですよね。内田氏の本にそのあたりは書いてあったかしらん?
「犯罪」に焦点を定めた小説となると、わたしはやはりロシアのインパクトが強いですね。『悪霊』なんか金字塔では? こうなると、闇の深さは「社会」よりも「人間」のほうがより深いということになっていくのかもしれません。
なんか7月に入ったとたん梅雨ですね。さすがに3日も4日も降り続くと鬱陶しいです。
ところで推理小説、ホームズくらいしかまともに読んでこなかったのに、このジャンルの成立背景とか考えるとおもしろくって、ついハマってしまいそうです。
英仏の探偵小説・犯罪小説は有名だし、アメリカは20世紀半ばに有名になりますよね。たぶんドイツでもこの手の小説はあるんだろうけれど、世界的に有名ではない(だから知らない)、ということじゃないのかなあ。日本の場合も、日本国内だけの消費のような気がするし。
上海がスパイもの、裏政治物が多そうというのも、イメージとしてはそうですねー。列強下にあった中国では国家権力が弱いから、官憲や刑事の存在も相対的に小さいというのが、理由の一つかも。やはり、どれだけ鈍くさくっても「警察」があってはじめて、ひいては国家の存在が確たるものとしてあってはじめて、刑事や探偵は活躍できるのかもしれません。そういう意味では、日本は戦前にすでに犯罪小説の成り立つ地盤はあったということになりますね。
ルパンに「探偵」が少ないというのも、やっぱりそうなんですね。公務員である「警察」と、社会の逸脱者である「泥棒」の対抗関係になるわけですよ。多分ドイツにも、「犯罪小説」ならあるんじゃないかなあ。
東東さん、kirynさん、こんにちは。
『悪霊』、たぶん読んだことないですが、『罪と罰』なんかもかなりスリリングな犯罪小説ですね。
やっぱりドイツでは、国産の探偵小説で人気のあるものはほとんど思い浮かばないようですね。英米物の消費という傾向はいまでもはっきりしてます。ただ1920年代には、いくつか探偵小説論は出ているから(最近も邦訳が出ましたが)、探偵という存在に対する関心があったのは間違いないです。そういえば、ケストナーの『エーミールと探偵たち』が出たのもこの時代でした。
乱歩についていえば、『乱歩と東京』というすばらしい本がありますね。探偵小説が生まれる素地になった1920年代の東京の建築的な背景が浮かび上がってきて、いろいろおしえられます。
それと、Krimiという言葉。よくサッカーの記事とかで、延長の末、PK戦になったことをElfmeter-Krimiとかおもしろい表現を使ってます。これって犯罪とは関係ないけど、はらはらどきどきしたという意味なんでしょうかね。
nozakiさん、こんにちは。
>やっぱりドイツでは、国産の探偵小説で人気のあるものはほとんど思い浮かばないようですね。
なんと。ドイツには国産の探偵さんもいないのですかー(『エーミールと探偵』って・・・児童書だし)。これは意外ですね。論理的思考や科学主義の強いお国柄だから、探偵小説に親和性が高そうなのになあ。不思議だなあ。そういや、音楽の傾向も英米志向が強いですよね(クラシックとかフォークではなく)。
1920年代の探偵小説論!
というのは、1920年代を扱った現代の本、という意味ですか? それとも、文字通り1920年代のそれ? ・・・多分前者ですよね。もしよろしかったら、その作者の名前を教えてください。
『乱歩と東京』、調べてみると、文庫本らしい。これは入手しやすそう! nozakiさん、おもしろそうな本のオススメありがとー。
『罪と罰』も、犯罪(心理)小説ですね。でもラスコーリニコフよりスタヴローギンのほうが悪人度はダントツ上なのですよー。
これは1925年に書かれたものです。
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読んでないんで、内容についてはなんともいえません…
それとクラカウアーの友達のE.ブロッホも短い探偵小説論書いています。こちらは『異化』という本に収録されますが、ドイツ語が難解で歯が立たず、翻訳もよくわからなかった、という記憶だけが残ってます。探偵小説好きで、引用されている作品に通じている人だったら、なんとかとっかかりがえられるかもしれませんが…
あ、クラカウアーなんですか。そうか、1925年に書かれて、2005年に邦訳されたというわけなのですね。『カリガリからヒトラーへ』までは昔読んだ覚えがあるけど(邦訳ですが・・・)、ワイマール期ってやっぱりおもしろいですね。探偵小説の表紙はいつもホームズなんだなあ。内田さんの本も、ホームズがシルエットになっていたし。
ブロッホも同時代ですよね(本棚に文庫か何かが積読状態で置いてあったような、、、)。そうか、クラカウアーのトモダチだったのかー。ベンヤミンとかルカーチとかのおトモダチでもあった人ですよね(ん? ベンヤミンはトモダチだったのかな?エッセイつながりというだけか?)
『異化』の検索をしてみると、「既成概念に捉われずに、人間と自然の根源的な地平を切り開くことは可能か? ベルリン、パリ、ヴェネツィア、アルプス、道化、探偵小説、蚤の市等々、多彩なテーマの相貌を一変させる魔的エッセイの神髄47篇」とありますね。「魔的エッセイ」の文字がいいですね。探偵小説の部分だけでも拾い読みできそう。nozakiさん、これまた情報感謝!
『異化』と『乱歩と東京』図書館から借りてきました! また読んだら報告します。あ、クラカウアー借りるの忘れた。
nozakiさん、kirynさん、こんばんわ。
バタバタしている内に、お二人のラッシュが続いてますねぇー。
もうちょっとベンヤミンから横に手を広げておけばよかった。。。持ってても読んでない本ばかり・・・。
それはともかく、クラカウワーって痒いところに手を届けてくれるんですねぇ。
『乱歩と東京』、これも本棚に眠らせたままで勿体ないことをしていますが、このタイトルは「正史と東京」にはなりえないわけで、農村部出身の家族(=同じ階級)間における利害関係の衝突という横溝正史の枠組みと、乱歩は大きく異なるんでしょう。比喩的にいえば、「正史と岡山」ならありえるかな。『犬神家の一族』だったか別の小説の舞台が岡山県の山間部に位置していたのを覚えています。記憶では、関西西端の西隣、四国地方東端にあたるような場所だったかなぁ・・・。
話は脱線しますが、横溝は明智並みに有名な探偵を雇うとはいえ探偵小説というよりも推理小説なのではないかと思うんです。
階級が固定化されると、階級の垣根を突破したり、垣根からのぞき見たりする欲望が出てきて、特に後者の場合、ルーツとしてポーの「家具の哲学」や「群衆の人」ってことになるんでしょうね。それが探偵小説のルーツでもあったり、、、。
思いついたことばかり書いていますけど。
あ、今週か来週に『エピソード3』見に行く予定です。ミーハー路線まっしぐら♪
東東さん、おはようございます。大阪は今日も雨模様、、、。涼しくていいけど、湿っぽいですね。
>それはともかく、クラカウワーって痒いところに手を届けてくれるんですねぇ。
たしかに。扱っているテーマが今風というか、当時のドイツでは大学のなかで研究するテーマではなかったかもしれませんが(たしか肩書きはジャーナリストでしたよね)。
『乱歩と東京』、おもしろいです。半分くらい読みました。コレ読むと、乱歩も探偵小説を書いていたわけではないんじゃないかという気がしてきました。「人間椅子」とか「押絵と旅する男」とかも出てきて、ああ、こんな話だったと思い出したのですが、やっぱり探偵小説でも推理小説でもないですよねぇ? 乱歩の作品は、大正・昭和初期の都市社会論にもってこいのテキストなんだなあと思いました。
希薄化する人間関係と、過剰化し分極化する人間の欲望、という点がクローズアップされてて、今の時代の先取り感があります。
>階級が固定化されると、階級の垣根を突破したり、垣根からのぞき見たりする欲望が出てきて
そうですね。もう少しいうと、階級や規範が制度的に道徳的に固定化されているにもかかわらず、現状はもはやそうではない、というズレが奇怪な欲望や犯罪を生み出す温床になっていく、というかんじでしょうか。
横溝は、これまたちゃんと読んだことないのだなー。たしかに、都市ではなく地方が舞台のイメージが強い作家です。
次はブロッホだー。
『エピソード3』みんな観にいってるなあ、、、。うーん、でも地上波で先日やっていたの、結局見れなかったし、、、。一人でマイナーな映画ばかり観ているな、わたしって(でも一人で『エピソード3』観にいくのもなあ)。