チャーリーとチョコレート工場

charlie and the chocolate factory
2005年 英・米
監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ
フレディ・ハイモア
ヘレナ・ボナム=カーター


 ティム・バートンの映画はすごくおもしろいんだけど、オタク度の高さに少々呆れるというのが、いつもの感想。今回もまさにそうで、すごく貧乏だけど素直でいい子な少年チャーリーを主人公に、一見子ども向けのエンターテイメントに見えるんだけど、これがまたハリポタとかとはぜんぜん違う。マトモに思えるものを中心に置きつつ、すぐに綻び始めて過剰でシュールなものがボンボン飛び出してくる。凝りすぎ、やり過ぎ、そこまでやらんでも、というのが延々続く。
 まず、すっごく貧乏なチャーリーの家は思いっきり傾いていて、そんな傾いている家はないだろうと笑える。チョコレート工場がまるでロシア・アヴァンギャルドの建築物みたいにかっこいい。かっこよすぎる。フリッツ・ラングですか。ガラスのエレベータの軌道ラインも単に直線ではなくてスウィングさせて作っているし(細か!)、くるみ割りのリスもわざわざ特訓したらしいし、ウンパ・ルンパ族のダンスシーンは音楽ジャンルごとに振付けられていて、もうそんなとこまで凝らんでも〜。子どもたちがまた小憎たらしいのばかりだし、ウィリー・ウォンカはマイケル・ジャクソンにかぶるし、とにかくヘンな映画! ウォンカのチョコレートで「2001年」をやってくれたところはウケました。たしかにチョコレートは黒い板だわ。
 ところでウォンカ・チョコは美味なのだろうか? チョコ好きなわたしとしては、あのチョコレート工場の内部をみたあとでは、ちょっと疑問に思う点だったりして。かなり妙チクリンなものが入ってそうだよね。
(16.nov.2005)
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