年末に仕事モードから新年お祝いモードに頭のスイッチを切り替える作業、あきらめの悪いわたしはいつもグズグズしてしまう。いやいやこういうときの切り替えこそが大事なのだよkirynくん、と自分にいいきかせて、すべてを忘れてお祭りモードに。そして、年明け、お祭りモードから仕事モードに切り替える作業がやってくるわけですが、これがまた難儀で・・・。そのためのスケジュール管理なのに、そのためにいろいろ小細工しているのに、ことごとく怠け者な自分が顔を出しては邪魔をする。
お正月、ぼーとテレビで『アザー・ファイナル』という映画をみた。映画というよりドキュメンタリーか。2002年のワールドカップのときに、世界最下位を決定するということでブータンとモントセラトという国の試合をつづったもの。コンセプト一発!みたいな映画だった。またコメント書くかな? ちょっと保留。
やっほー。その『アザー・ファイナル』を私も見ないといけないのですが、見てないです。なんでも、ブータン外務大臣が出てきて「GNH=国民総幸福量を最大に」などというキャッチーな国是?をコメントしたりするんですよね?
でも、コメントしている(らしい)ブータン内務相(現在)のジグミ・ティンレイ氏って、ブータン難民問題についてのネパール・ブータン両国の会議で、10年にわたり徹底的な引き伸ばし戦略を取ってきた(当時の)外務大臣なんですよね、、、「国民総幸福量」って本当に悪い冗談にしか思えませんよ、、、
http://www.ne.jp/asahi/jun/…
ま、映画としての価値は別なのでしょうけど、、、
あざらしさん、こんにちはー。
>「GNH=国民総幸福量を最大に」などというキャッチーな国是?をコメントしたりするんですよね?
ゆってますゆってます。
>10年にわたり徹底的な引き伸ばし戦略を
ええー、そんな背景があるとは! 映画は、なんかね、観光案内ビデオみたいにもなってるんですよね。とてもこぎれいにまとまってます。どっちの国も貧しいってことは分かるんですけど。
映画評、ちゃんと書かにゃ。
>ゆってますゆってます。
ゆってますかー。
>観光案内ビデオみたいにもなってるんですよね。
そうなのですか、、、ま、サッカーの試合だけでは映画にならないでしょうし、、、
>どっちの国も貧しいってことは分かるんですけど。
ブータンは貧しいですね。でも事実上の宗主国のインドは一人あたりでは自国民にかける以上の援助をブータンにしていたりするようです。日本からもかなりの援助をしています。数年前にも開発援助金の不正流用が明らかになったりしてます。
難民問題が発生した背景の一つに、ネパール系の有力政治家が何人かの行政官の開発援助金不正流用を摘発したことあると言われてもいます。
ともかく日本はブータン政府に甘いです。とっても甘い。マスコミも甘いです。朝日新聞なんて、「幸せ大国をめざして」と題した翼賛記事を書いたりしてます(サイトの掲示板の5月頃を参照してね)。柔和な私も怒って執筆した記者にメールを送りましたよ。でも、無視されました。ブー。新聞、日経に変えましたよ。(「愛の流刑地」が読みたかったから?)
あざらしさん、こんにちは。
映画はオランダ人の監督の目で作られているのですが、一方では、ブータンやモントセラトがいかに名も知られていない小国であり、独自の文化(とくにブータンに関してはチベット仏教の演出が多い)をもっているかという紹介が為されて、エキゾシズムやオリエンタリズムの気配があります。いわば、「特殊性」が強調されています。
他方で、サッカーという形式を通じると、驚くほど、わたしたちは同一の感動の仕方・共通体験の仕方をするという「共通性」が強調されています。
国がどれほど貧しかろうと、豊かな国と同じように、サッカーに興じる選手たちがいて、応援に熱狂する国民がいるという演出になっているのです。
世界ランキングの最下位に位置する二国は、どちらも貧しいのですが、「擬似ワールドカップ」のドキュメンタリーであるがゆえに、「国家」の紹介にかなりの時間が割かれています。国を紹介し代弁する人たちは、政治家やメディアであり、僧侶の生活を映し出す文化的映像であったりします。だからどうしても、観光案内ビデオに見えてしまうんでしょうね。
あざらしさんが言われているような難民問題などまったく出てきません。むしろ、朝日の翼賛記事以上にお気楽な映画かもしれません。この監督のことは知りませんが、大学の映像学科あたりの授業で、ちょっとおもしろいコンセプトの映画を作ってみましたというぐらいのノリだと思いました。
映画みて気になっていたことを一気書きしました。あざらしさんのコメントにも触発されました。
難民問題は20世紀を通しての負の遺産ですよね。ユーゴ内戦ならば、やはりヨーロッパに近い地域だったせいもあるのか、セルビア、クロアチア双方から映画を作成していて、極東にいるわたしにも何等かの情報を得ることができますが、チベット難民に関しては、情報すら伝わってこないのが実情なのかもしれません。今回の映画みたく、お気楽なものしかないのかな。あざらしさんのサイトは貴重ですね。
kirynちゃん、丁寧なレスありがとうございます。
多くの国で人々を統合しているのは、民族(概念的に怪しくても)であったり、宗教だったり、統合を象徴するものとしての王様だったりするわけで、そのシステム自体を否定しようとは思ってません。私、ジョン・レノンじゃないし、、、
映画を通じての特殊性と共通性の描写というのも、私たちが世界を理解する助けとして有効な手段だと思います。これ、プレゼンの基本ですし、、、
私は、ブータン難民問題は関心のある人がやれる範囲で取り組めばよいと思ってますが、日本の新聞や「学者」や「識者」がブータンの「国民総幸福量」を(難民問題が存在しないかのように)持ち上げるのには、怒りを感じます、、、
最近の出色の出来のものに元世銀副総裁の肩書きを持つ西水美恵子氏による「雷龍の国ブータンに学ぶ」があります。
http://www.rieti.go.jp/jp/f…
内容について語りだすと、名誉毀損で訴えられそうなので控えますが、ある種の思考パターンを取る人々の典型的な世界観の表現ではあります、、
>これ、プレゼンの基本ですし、、、
てことは、わたしはプレゼンみたいな映画をみたってことですね〜、そんな映画いらん!
あざらしさんのリンク先について、わたしも内容について語るのは無理ですが、「国民総幸福量」を持ち上げることといい(ブータンのおえらいさんが何を考えておられるのかはともかく)、リンク先といい、先進国に住んでいる人間が忘れてしまった何か的なノスタルジックな響きの延長を感じてしまいます。なんかその辺をうまく利用されているような気も・・・。
とはいえ、わたしもエラそうなこといえないし。
統合のシステム云々でいえば・・・
国民国家システムというのは、民族なり王様なり宗教なりで「わわわれは一つの仲間だ!」って幻想を作っちゃえれば上手くやっていけるシステムなんでしょうけど、理念と現実の乖離が激しいところだと、内戦とか軍事政権とか、悲惨な事態を引き起こすシステムではありますよね…。