ミヒャエル・バラック

 ブラジル対トルコ戦を見ていた。とくにこっちを応援する、というのがなければ、試合は冷静に見れるものだ。決勝戦は、ドイツ対ブラジルに決定した。正直いって、ブラジルの選手のパスの確実さやスピードを見ていると、ドイツが勝てるのか不安になるけれど、最後は最高の試合になればいいなと思っている。バラックが出られないというのが、本当に残念なんだけど。
 このまえの試合を見終わった後、あちこちの記事を読んで回って、バラックは本当によくやったんだとあらためて感心した。とくにイエローをくらったファウルが犠牲覚悟の行為だったというのは、見る人がみたらすぐに理解できるのだろうけれど、サッカー素人のわたしは教えてもらうまで分からなかった。こういうプレイもあるんだなと、サッカーの奥深さを知らされたように思う。
 バラック関連のファンサイトがあって、そこをのぞいていたら、彼自身のコメントが寄せられていた。自分はファウルをしなくてはならなかったし、その結果として決勝戦に出られなくなったのは、プロのサッカー選手としてはとても辛いことだ。でもチームが決勝にでられたことに喜びも感じているんだ、と。
 前評判がよくなくて、目をみはるようなスター選手もいなくて、ドイツ人たちもここまでくるとは思っていなかったという。勝っていけばやっぱりドイツ、さすがドイツといわれてしまいがちだけど、今回のドイツチームはトーナメントを這い上がっていくことで強くなっていったように見える(多分これは、韓国もトルコも同じだろう。ブラジルだけはやたら強いように見えるけど、やっぱりブラジルも、かな)。逆に、優勝候補とされないことが、気負いもなく、プレッシャーも少なく試合に臨めて、結果的にいい方向に働いたのかもしれない。目立つスターがいなかった分、スターが生まれてくるかもしれない予感にわくわくさせられる。今のドイツはそういうチームであるような気がする。日曜日が待ち遠しい。