ジョゼつながりで、サガンの『一年ののち』と『すばらしい雲』を読む。最近はとっかかりがないと本を読まなくなった。人から勧められるか、芋づる式に手に取るかのどちらかで、手あたりしだい乱読するということがなくなった。
で、サガンだけど、まちがって後者から読んだ。でも時系列的には『一年ののち』→『すばらしい雲』らしい。
『すばらしい雲』のほうはなんかタルくて、あいかわらずサガンはよく分から〜んと思いながら読んだのだけど、そのあと、期待せずに手に取った『一年ののち』は意外によかった。登場人物それぞれのキャラが立っていたのと、複数出てくるカップリングの対比にメリハリが利いていたので、ストーリーと情景をヴィジュアル化しやすかったからだと思う。とくにジョゼとベルナールが醸し出す、詩的かつ文学的なアンニュイさはとてもよかった。ジョゼのジャックへの魅かれ方も悪くない。往年のヌーヴェル・バーグ的フランス映画ってかんじ。
こんにちは!
サガン、私は一時期バイブルの様に愛読してました。
・・・でもアレですね、あんまり
言いたくない感じというか、だったという感じ笑。
何でかって言うと親たちの時代の”インテリ不良”が、若い時に読み捨てた中途半端な何かというイメージだからでしょうか?
個人的には、男女の関係や人間の本質をサーと軽くしかし鋭く突いている感じが好きで・・。
と言いつつ、最近はサッパリ読まなくなり、これからももうあまり読みたい気持ちにもならないかなーと思っていた所ですが、
kirinさんが記事になさっているのを読んで、嬉しくなってます^^。
余談ですが、「一年ののち」の続きものとしては、「すばらしい雲」よりも、「乱れたベッド」の方が断然、書かれている題材の内容は濃い気がします。
でも今までに映画化されたサガンの作品て、何故か映画になるとしょうもないものばかりなんですよねー (。・x・)
・・とブツブツ呟かせていただきました
こんばんは。
なんとKeikoさんはサガンの愛読者でしたか。
わたしはだいぶ前に2、3冊読んだはいいけどあまり印象にも残らず、だったのですが、今回読んでみて意外とおもしろかったです。新鮮でした。
>男女の関係や人間の本質をサーと軽くしかし鋭く突いている感じ
そうそう、まさにこういうところ。どこか突き放した、醒めた文体なんですね(といっても翻訳)。ま、ベアトリス嬢はけっこうギラギラしていましたが。半面、ジョゼの燻り感が対照的でおもしろかったです。
親たちの時代の「インテリ不良」って、うまいこといいますねー。日本人がお仏蘭西に憧れた時代の名残がありますよね。
でも今の日本の文化状況だったら、それなりにサガン的なアンニュイさや頽廃さって理解できないこともないなー、という気もします。
>「乱れたベッド」
あ、まだ続きがあるんですか。なんかもう絶版みたいですよねー。図書館で借りたけど、古本屋さんにでも寄ってみようかなあ。情報、ありがとうございます。
こんばんは。
サガン「ボルジア家黄金の血」がめちゃいいです…共著?だったかな。
友人に勧められて読んだのは「優しい関係」だっけ。
美男子のストーカー君の話で。せつないというかひたひたと狂気を感じるというか…これは某フランスの美男俳優をイメージして読むと面白かったです。
merinoさん、こんばんは。
『優しい関係』、むかし読んだ覚えはあるのですが、内容はまったく思い出せません。
>美男子ストーカー
今回読んだ『すばらしい雲』に出てくるアランも、美形だけどマザコン+ストーカーという人物でした。
>某フランスの美男俳優
誰かしらん。サガンの小説は、フランス映画的な情景を思い浮かべやすいですよねー。
merinoさんのオススメは『ボルジア家〜』なのですね。
サガンのボルジア家は、なんとなーく澁澤龍彦的なイメージがあるなあ(エログロ&耽美系?)
個人的には塩野七海さんのチェーザレ・ボルジアのインパクトが強くて、澁澤より断然おもしろかったのですが。