シラノ・ド・ベルジュラック

Cyrano de Bergerac
1990 年 仏・ハンガリー
監督: ジャン・ポール・ラブノー
出演: ジェラール・ドバルデュー
アンヌ・ブロシェ
ヴァンサン・ペレーヌ


 文武ともに才能にあふれるシラノの唯一のコンプレックスは、鼻が人並み以上に大きいということ。従妹ロクサーヌを愛していても、彼女が美青年のクリスチャンを慕っていると知ってしまったら、文才のないクリスチャンの代わりにロクサーヌにラブレターをどんどん送っちゃう。あふれる才能が邪魔をしてか、なぜか日陰者には徹しきれないシラノ、実らない恋に悩んでるはずなんだけど、とにかくよく喋るので、なんだかとってもオチャメなシラノ。
 ロクサーヌはひじょうに聡明な女性なので、シラノがヘンな小細工しなければ、意外とうまくいったのではと思ってしまうが、それだとお話にならないか。
 ヘボな詩をかくパン屋さんがお気に召しております。一生懸命書き綴った詩の紙きれは、現実主義者の奥方に焼きたてパンの包み紙にされて、さっさと売られてしまう。そのときのパン屋さんのカナシミといったら!
 買ったパンの包み紙に、(たとえヘボな詩でも)詩が書いてあるなんて、なかなかイカしているじゃありませんか。
by kiryn (2002/1/20)


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